地球環境
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決定書14/CP.7

約束期間内において単一プロジェクトが排出に与える影響


締約国会議は、

その決定書1/CP.3、5 (d)項を想起し、

さらにブエノスアイレス行動計画の実施に関するボン合意を含めた決定書5/CP.6を想起し、

科学的・技術的助言に関する補助機関によるその再開された第13回セッションでの結論を考察した上で、[1]

条約の目的達成での再生可能エネルギーの重要性を認識し、

1. 本決定書の目的において、単一プロジェクトとは、1990年以後運用されてきた単一場所での一つの工業プロセス施設、または1990年に運用されていた単一場所での工業プロセス施設の拡張として定義されると、決定する。

2. 第一約束期間において、単一プロジェクトからの工業プロセス二酸化炭素排出が、当該約束期間中のどれか一年でも、議定書附属書Bに記載された締約国の1990年での二酸化炭素排出量総計に対し、5%を超える追加となる場合には、別に報告されるものとし、当該締約国がその割当量を超える原因となる限りにおいて、当該国の合計に含まれない、ただし下記を条件とすると、決定する。

(a) 当該締約国の二酸化炭素排出量合計が、FCCC/CP/1997/7/Add.1の附属書に含まれる表に基づき計算される附属書I締約国の1990年の二酸化炭素排出量総計の0.05%以下である。

(b) 再生可能エネルギーを用い、生産単位あたりの温室効果ガス排出の削減を生む結果となる。

(c) 最善の環境実践方法に従い、またプロセスからの排出を最小限とするため、利用可能な最善の技術が用いられる。

3. 上記2項に則り、一つの締約国が別途報告する工業プロセス二酸化炭素排出の合計は、第一約束期間中、年間平均で二酸化炭素160万トンを超えないものとし、また京都議定書の6条ならびに17条の規定にしたがい当該締約国により移転される、または別な締約国により獲得されることはできないと、決定する。

4. 本決定書の条項適用を意図する締約国は、どの国も、締約国会議の第8回セッション以前に、その意図を連絡通知することが、求められる。

5. 上記に規定した必要条件を満たすプロジェクトを有する締約国に対し、排出の要素や、これらプロジェクトからのプロセス排出合計、そしてこれらプロジェクトでの再生可能エネルギー利用から得られる排出節減の推定量を、毎年の同国目録提出の中で報告するよう要請する。

6. 事務局に対し、上記5項に基づき、締約国が提出する情報をまとめ、他の締約国が報告する関連排出要素との比較を行い、この情報を京都議定書の締約国の会合としての役割を果たす締約国会議で報告するよう要請する。



[1]FCCC/SBSTA/2000/14