第10回国連気候変動枠組条約締約国会議
2004年12月20日、月曜日
国連気候変動枠組条約(UNFCCC)の第10回締約国会議(COP-10)とCOPの科学的・技術的助言に関する補助機関(SBSTA)および実施に関する補助機関(SBI)の第21回セッションは、2004年12月6-18日、アルゼンチン、ブエノスアイレスのLa
Rural展示センターで開催された。167の政府、2つのオブザーバー国家、272の政府間、非政府、その他のオブザーバー組織、240の報道関係から6100名以上の出席者が参加した。会議中、締約国は、様々な問題に関し、多数の決定書および結論書を審議、採択した。これには次のものが含まれる:技術移転、土地利用、土地利用の変化、森林に関係する問題、UNFCCCの資金メカニズム、附属書I国別報告書、キャパシティビルディング、悪影響と適応、UNFCCC6条(教育、訓練、啓発)。
12月18日土曜日、締約国は、SB-22の前に、政府専門家によるセミナーを開催するとの提案で合意し、適応と対応措置に関するブエノスアイレス作業計画を採択した。セミナーの目的は、締約国による気候変動への効果的かつ適切な対応策の策定継続努力を支援するため、緩和および適応に関する行動についての情報交換を促進し、ならびに締約国によるUNFCCCおよび議定書規定の既存の約束実施を支援するため、各国政府が採用する政策措置についての情報交換を促進することである。
後発開発途上国基金、特別気候変動基金、非附属書I締約国による第二回および当てはまる場合は第三回の国別報告書の提出、政策措置、議定書2.3条(政策措置の悪影響)を含めたいくつかの問題に関する交渉は、終了せず、これらの問題は、さらなる検討のため、SB-22に送られた。
12月15-16日、水曜日と木曜日、4回のハイレベルパネルディスカッションが開催されたが、これらは次に関するものであった:「10周年の枠組条約:成果と将来の課題」;「気候変動の影響、適応策及び持続可能な開発」;「技術と気候変動」;そして「気候変動の緩和:政策とその影響」。またそれぞれ適応、緩和、政府間プロセスの組織構成に関する3回のセッション中ワークショップが開催された。サイドイベントも90以上が行われた、その主題は、排出量取引やクリーン開発メカニズムからUNFCCCプロセスの成果の検討まで幅広いものであった。
2004年はUNFCCC発効10周年の年であり、このため、多くのものが過去10年間で成し遂げた進展を、達成感をもって振り返っていた。加えて、世界の大半は、ロシア連邦が京都議定書を批准し、議定書が2005年初めには発効することで緩和努力が次の10年間にも継続されるのが確実になったことを、祝った。締約国は、議定書の発効を控えて「ハウス(気候政策関係者の世界)」の秩序を確保するべく、マラケシュ合意以来、終了していない作業を終わらせ、プロセスの構成要素の再評価を行い、将来の気候変動政策に関する新しい協議枠組みについて議論するため、COP-10に集まった。
気候変動は、人間の健康、食料の安全保障、経済活動、自然資源、物理的な構造基盤および環境に悪影響を及ぼすことが見込まれ、持続可能な開発にとり、最も深刻な脅威の一つと考えられている。地球の気候は、自然にも変動するが、人為的に発生する温室効果ガスの地球大気中濃度の上昇が気候の変化につながることは、科学者の一致した意見である。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)によると、気候変動の影響はすでに観測されており、科学的な研究結果から、即時予防的行動をとる必要があることが示されている。
気候変動に対する国際政治の対応は、1992年のUNFCCCの採択から始まる。UNFCCCは、気候システムへの「危険な人為的干渉」を回避するため、温室効果ガスの大気濃度安定化を目指す行動枠組みを設定する。制御対象ガスには、メタン、亜酸化窒素、そして特に二酸化炭素が含まれる。UNFCCCは、1994年3月21日に発効し、現在189の締約国を有する。UNFCCCの締約国は、通常、一年に一回の締約国会議(COP)、また一年に二回のUNFCCC補助機関会合で、会議する。
京都議定書:1997年12月、日本の京都でのCOP-3で会合した参加者は、先進国および市場経済移行国(EITs)が、排出削減の数量目標達成を約束するUNFCCCの議定書について合意した。UNFCCCでは附属書I締約国と呼ばれるこれら諸国は、2008年から2012年の間(第一約束期間)、6つの温室効果ガスの総排出量を平均で1990年レベルから5.2%削減し、国により異なる特定目標を有することで合意した。また、議定書では、附属書I締約国が、国別目標を費用効果性の高い形で達成するのを助けるため、3つの柔軟性メカニズムを設定する:排出量取引システム、附属書I締約国間での排出削減プロジェクトの共同実施(JI)、そして非附属書I締約国で実施されるプロジェクトを認めるクリーン開発メカニズム(CDM)である。COP-3後、締約国は、各国の排出削減方法、そして排出削減量の計測と評価の方法を決定する規則と運用上の詳細規則の大半に関する交渉を開始した。これまでに、132の締約国が議定書を批准しており、これには1990年の附属書I締約国での温室効果ガス排出量の61.6%
にあたる37の附属書I締約国が含まれており、議定書発効の要件が満たされ、2005年2月16日に発効することとなる。COP-10では、パキスタン、エジプト、ナイジェリア、オマーン、インドネシア、リヒテンシュタイン、ウクライナも、最近批准したこと、または批准が迫っていることを発表した。
ブエノスアイレス行動計画:ブエノスアイレス行動計画(BAPA)は、議定書の規定を進めるプロセスを設定するため、1998年のCOP-4で交渉された。BAPAは、COP-6を、議定書の運用上の詳細規則およびUNFCCCの実施強化に関し合意をする期限と定めた。特に取り決めるべき議定書の問題としては、柔軟性メカニズムに関係する規則、締約国の遵守を評価する体制、国別の排出量および排出削減量測定方法、そして炭素吸収量に対する各国へのクレジット供与規則が含まれる。UNFCCCでの問題で解決が求められるものとしては、キャパシティビルディング、技術開発と移転、気候変動または先進工業国が気候変動と戦うためにとる措置の悪影響に特に脆弱な途上国に対する援助の問題が含まれる。
COP-4でのBAPAに関する合意に続いて、以後の会議では、作業プログラムの多様な要素に関する合意達成努力が行われた。2000年11月、締約国は、オランダ、ハーグでのCOP-6で会合し、これらの交渉を決着させるべく努力したが、成功しなかった。COP-6は2001年7月まで中断され、ドイツのボンで再度会合が行われた。参加者は、長時間の折衝を行い、最終的に、政治的な決定であるボン合意を採択することで合意した。しかし、この政治的決定は、COP決定書により運用可能とされる必要があった。これらの決定書は、「パッケージ」と考えられたが、柔軟性メカニズム、遵守、土地利用・土地利用の変化・森林
(LULUCF)、に関して合意にいたらなかったことから、全ての結論書草案が、COP-7に送られた。
マラケシュ合意:参加者は、2001年10月/11月、COP-7でボン合意に関する議論を継続した。長時間の交渉後、マラケシュ合意が採択され、以後の交渉の土台となった。マラケシュ合意は、議定書およびUNFCCCの下での決定書の構成要素を形成するものであり、柔軟性メカニズムやLULUCF、遵守規則、温室効果ガスの排出量と除去量に関する情報の連絡と検討についての規則、キャパシティビルディングや技術移転を含め、気候変動の悪影響対応する、途上国への支援に関係する問題、後発開発途上国(LDC)基金、特別気候変動基金(SCCF)、適応基金の3つの基金の創設が含まれる。
実施に向けての動き:参加者は、2002年10月/11月、COP-8で、さらに2003年12月、COP-9で会合し、マラケシュ合意実施のための決定書について交渉した。締約国は、CDMの監督機関と定められたCDM理事会(EB)の規則と手続き、第一約束期間での小規模活動を含めたCDM規定新規植林および再植林(A&R)の法規則と手続きなどで合意した。また、締約国は、IPCCの第三次評価報告書の成果をUNFCCCにどう取り入れるか議論し、適応と緩和に関する二つの新しい議題項目について合意した。もっとも最近では、2004年6月、ボンでのSBIおよびSBSTAの第20回セッションで会合した。SBSTA-20では、小規模A&R
CDMプロジェクト活動およびLULUCFに関するグッド・プラクティス・ガイダンス(GPG)について検討し、適応と緩和に関する二つのセッション中ワークショップを開催した。SBI-20では、UNFCCCの資金メカニズムおよび政府間会合との調整を取り上げた。
2004年12月6日月曜日、COP-9副議長のMamadou Honadia (ブルキナファソ)は、COP-9議長のMiklos Persanyi (ハンガリー)に代わり、アルゼンチンの健康・環境省大臣であるGines
Gonzalez Garciaを紹介し、同氏は、拍手をもってCOP-10議長に選ばれた。Gonzalez Garcia議長は、COP-10が京都議定書発効前の最後のセッションであり、また行動をとることに邁進する新しい章の最初のセッションでもあることを強調した。同議長は、先端の研究や知識には、資源の増加が伴わなければならず、社会のあらゆるメンバーの参加が必要であると述べた。
ブエノスアイレス市長のAnibal Ibarraは、出席者をブエノスアイレス市へ歓迎し、気候変動への対応と一般の認識向上での地方当局者の中心的な役割を強調した。
UNFCCC事務局長のJoke Waller-Hunterは、UNFCCCの10周年に焦点を当て、UNFCCCの最初の10年間の報告書を提出し、2013年以後で待ち受ける課題を強調した。同局長は、UNFCCCの目的達成に全ての国が公平な形で貢献するのを確実にするため、締約国が公平で効果的な将来戦略を考えるよう提案した。
多数の発言者がロシア連邦による議定書の批准を歓迎し、米国も議定書を批准するよう、希望を表明した。カタールはG-77/中国の立場で、最近の気候関連の災害が途上国に与えた影響を指摘し、共通するが差異のある責任を強調して、適応に向けた資金源の動員における附属書I締約国の責任を強調した。
オランダは、EU、ブルガリア、ルーマニア、トルコの立場で、気候変動に対処するとの約束継続を表明し、2005年1月のEU排出量取引スキームの立ち上げを強調した。同代表は、地球の気温上昇を摂氏2度で抑えることを支持し、さらなる上昇が非可逆的な害を生むことを指摘した。ツバルは、小島嶼国連合(AOSIS)を代表し、共に2005年1月に開催される、小島嶼開発途上国の持続可能な開発のためのバルバドス行動プログラム実施10年目レビュー(BPOA+10)と国連防災世界会議とを強力に連携させる必要性を強調し、適応に関する協議の重要性を強調した。
スイスは、第一約束期間は、最初の一歩に過ぎないと指摘し、Environmental Integrity Groupの立場で、締約国に対し、2013年以後の気候変動への対処に関する議論の方式を検討するよう促した。
ケニアは、アフリカグループの立場で、決定書5/CP.7 (悪影響)の実施での進展が必要なことを強調した。タンザニアは、LDCsの立場で、国内適応行動プログラム(NAPAs)作成への資金の供与が遅れていることに懸念を表明した。サウジアラビアは、第二約束期間の目標を附属書B締約国に限定するべきであり、また途上国の締約国を含めるべきでないと述べた。
12月17日金曜日、Gonzalez Garcia議長は、COP副議長について次の立候補を受けたと述べた。Jawad Ali Khan (パキスタン);Ahmed Majid Al-Naqbi (アラブ首長国連合);Nikolai
Pomoshnikov (ロシア連邦);Jacek Mizak (ポーランド);Bruno Sekoli (レソト);Beat Nobs (スイス);Masao Nakayama (ミクロネシア)。Thomas
Becker (デンマーク)が、SBIの議長に選ばれ、 SBI-21終了時に任期を終えるDaniela Stoycheva (ブルガリア)に代わることになる。Sylvia McGill (ジャマイカ)がCOP
Rapporteur(報告者)を務める。
COP-10の期間中、締約国は、12月6日月曜日、12月8日水曜日、12月17日金曜日にCOPプレナリーセッションで会合し、12月18日土曜日に閉会した。ハイレベルセグメントは、12月15-16日、水曜日と木曜日に行われ、これには、4回のパネルディスカッションが含まれた。SBIとSBSTAは、12月6日月曜日に開会され、12月15日水曜日まで、公式セッション、コンタクトグループ、非公式な
セッションでの会合を続けた。本報告書は、COP-10で議論された問題をまとめたものであり、SBSTA、SBI、COPの議題書に則り、構成されている。
科学的・技術的助言に関する補助機関
SBSTA議長のAbdullatif Benrageb (リビア)は、12月6日月曜日、SBSTA-21を開会し、 Arther Rolle (バハマ)がSBSTA副議長を、Ibrahim Al-Ajmi
(オマーン)が報告者を引き続き務めることを指摘した。参加者は、議題書(FCCC/SBSTA/2004/7)を採択した。SBSTAは、12月6日月曜日、12月7日火曜日、12月10日金曜日に会合し、12月15日水曜日の朝に閉会した。
気候変動の影響、および気候変動に対する脆弱性と適応の科学的、技術的、社会経済的側面:この問題は、12月9日木曜日のSBSTAで最初に取り上げられた。大半の国は、12月8日水曜日に開催されたSBSTA
セッション中ワークショップで、適応への対処行動の緊急性が強調されたとして、適応は世界的に優先されるべきであると述べた。米国は、個々の極端な天候現象を気候変動に結びつけることはできないと述べた。EUは、気候変動のさまざまなレベルや速度の影響と適応オプションを明らかにするため、SBSTA-20とSBSTA-21のワークショップの成果を検討するよう勧めた。一部の国は、特に、適応知識の基礎を強化し、一般の参加を促進し、資金や技術移転を動員し、他の条約との連携を強めるよう呼びかけた。
Philip Gwage (ウガンダ)とDavid Warrilow (英国) を共同議長とするコンタクトグループは、COP-10での決定書には十分な時間の余裕がないことから、この問題に関する結論書の草案を作成するため、12月9日木曜日に会合した。多くの参加者が、適応技術の移転と、原住民のそして現地の技術の開発と利用への支援を呼びかけ、適応は持続可能な開発計画に含められるべきであると述べた。12月13日月曜日、参加者は、共同議長の作成した結論書草案および適応に関する作業プログラムを採択するとのアルゼンチンの提案について、検討した。この提案では、特に締約国が気候変動や変化しやすい気候に適応するためとるべき国内措置を考察することを求める、適応に関する作業プログラムの要素を紹介している。また、データや手法に関する作業、脆弱性の評価、適応計画策定、適応の持続可能な開発への統合、そして適応行動といった、作業プログラムの要素も提案している。アフリカグループは、提案書を支持し、SBSTA-21セッション中ワークショップの成果を含めるよう提案した。多くの締約国が、適応に関するSBSTA結論書での提案を含めるよう示唆した。オーストラリアは、このプログラム自体、そしてその活動詳細は、後日、採択できることを指摘し、EUはこれを支持した。
一連の非公開での非公式折衝の後、SBSTAプレナリーは、12月14日火曜日、提案された適応作業プログラムに関して、またこの議題項目をSBIでの決定書5/CP.7の実施に関する議題項目とどう関係づけるかについて、決定には至らなかったことが、知らされた。SBSTAは、適応問題での合意が欠けていることを示すよう結論書草案を修正し、これをさらなる検討のためCOP議長に送った。12月18日土曜日、COP副議長のNikolai
Pomoshnikovは、これらの審議結果を、決定書5/CP.7の実施に関する議題項目の下の、適応と対応措置に関するブエノスアイレス作業計画の決定書(FCCC/CP/2004/L.16)に組み入れると述べた。(10頁参照)
緩和の科学的、技術的、社会経済的側面:この問題は最初12月10日金曜日のSBSTAで取り上げられ、その後Kok Seng Yap (マレーシア)と坂本敏幸(日本)を共同議長とするコンタクトグループの3回の会議で取り上げられた。SBSTAは、12月14日火曜日のプレナリーで結論書を採択した。
多くの締約国が12月9日木曜日に開催された、持続可能な開発、技術革新と技術展開および普及に貢献する緩和の実際的な機会と解決策に関するセッション中ワークショップを歓迎し、将来のセッションでのさらなるセッション中ワークショップ開催を支持した。EUは、SBSTA-23で「将来の作業プログラムの要素」を検討するよう提案したが、多くの締約国が反対した。
12月14日火曜日、コンタクトグループ共同議長の坂本は、結論書草案を提出し、非公式な折衝で、締約国は、緩和ワークショップで得られた教訓、およびこの議題項目に規定する将来のステップに関する見解を提出するよう締約国に呼びかける文章から括弧を外すことで合意したと、説明した。
SBSTA結論書:結論書(FCCC/SBSTA/2004/L.27)で、SBSTAは、特に、UNFCCCの実施を容易にする実際的な機会や解決策に関し、締約国間で情報を交換し経験や意見を共有する作業に、引き続き焦点を当てることで合意した。SBSTAは、事務局に対し、SBSTA-22では次の項目に注目するセッション中ワークショップを企画するよう、要請する:
・ |
国際的な協力努力や、障壁の除去を含め、緩和技術の革新、展開、普及に影響する要素 |
・ |
コストと便益、共同便益、貧困削減、スピルオーバー効果を含めた経済的な影響など、緩和の社会経済的側面 |
SBSTAは、締約国に対し、以前の緩和ワークショップで得られた教訓、そしてこの議題項目での今後のステップに関するセッション中ワークショップを企画することについての意見を、提出するよう招請し、事務局に対し、SBSTA-23でのこれら題目の検討進行を容易にするため、提出書類をまとめるよう要請する。
手法問題:議定書規定LULUCF活動に関するグッド・プラクティス・ガイダンス、伐採木材製品(HWP)、その他LULUCF関連問題:この問題は、最初、12月6日月曜日のSBSTAプレナリーで取り上げられ、その後、Audun
Rosland (ノルウェー)とWilliam Kojo Agyemang-Bonsu (ガーナ)を共同議長とするコンタクトグループの12月6-13日での5回の会合で取り上げられた。また、結論書の草案を作成し、COP-10で採択される決定書草案で交渉する努力の一環として、非公式な折衝も行われた。12月14日火曜日、SBSTAは、この問題に関する結論書を採択し、12月17日金曜日、COPは、COP/MOP決定書草案を含め、決定書を採択した。
このコンタクトグループは、IPCCの議定書規定グッド・プラクティス・ガイダンス(GPG)、伐採木材製品の問題、その他LULUCFに関係する問題を取り上げた。SBSTA-20では、参加者は、特にGPG計算手法に関して合意に達することができなかったが、共通報告様式の表では、議定書6条(JI)関連のLULUCF活動の特定と、JIプロジェクトに関係する活動を特定するため用いられるコード化システムに関するものを除き、合意に達した。
このコンタクトグループの第一回会合で、共同議長のRoslandは、SBSTA-20から送られてきた交渉文書草案にある全ての括弧を外し、議定書6条に関する共通報告様式のオプションを削除するよう提案し、EU、カナダ、日本はこれを支持したが、G-77/中国は反対した。非公式折衝後、締約国は、GPGを、マラケシュ合意と「合致した」形で適用すると規定し、GPGに含まれる報告手法では、3.3条(新規植林、再植林、森林後退)および3.4条(追加活動)規定のLULUCF活動の対象となる土地面積を確実に特定できるようにするべきであると説明する脚注を含めた、決定書草案の改訂版について合意した。
HWPに関し、締約国は、IPCCが、2006年度IPCC国内温室効果ガス・インベントリー向けガイドラインの中で、HWPを推定し、測定し、報告する手法を、どう開発するべきかについて、合意することができなかった。
LULUCFの問題に関し、オーストラリアは、自由な政策協議について書面での提案を提示し、カナダと日本はこれを支持した。オーストラリアは、米国、カナダ、EUとともに、LULUCF活動の間接的、そして自然の効果から、直接的、人為的な効果を「抽出する」問題を取り上げることを支持したが、G-77/中国とAOSISは反対した。締約国は、この問題で意見の一致にいたらなかったが、生物相(biome)別の森林の定義を適用する可能性に関係したパラグラフでは合意した。
12月14日火曜日、SBSTAは、GPG、HWP、そして他のLULUCF問題に関する結論書を採択し、COP/MOP決定書草案を含め、GPGに関する決定書草案をCOPに送った。結論書は、12月17日金曜日、COPにより採択された。
SBSTA結論書:LULUCFに関する結論書(FCCC/SBSTA/2004/L.26)で、SBSTAは、議定書6条(共同実施)規定のLULUCF活動に関係する文書に含まれる情報に留意した。HWPに関し、SBSTAは、特に、2006年IPCC国内温室効果ガス・インベントリー・ガイドラインの中で、HWPに関する推定、計測、報告手法を開発するIPCCでの作業、およびUNFCCC規定の温室効果ガス・インベントリーをまとめるため、HWPで可能な計算手法に関係し、中立的な方法を開発するとのIPCCの意図に留意する。またSBSTAは、IPCCに対し、この問題での進展について、定期的な形で報告するよう求める。
またSBSTAは、SBSTA-23での、HWPの生産、利用、廃棄に関する国別データの多様な影響の考察継続を決定する。SBSTAは、HWPの温室効果ガスの貯蔵量と排出量での変化に関して入手可能なデータおよび情報を提供しておらず、HWPおよび1996年改訂IPCCガイドラインおよびGPGでの経験に関する最新の情報を提出していない締約国に対し、2005年8月1日までにそうするよう要請する。SBSTAは、事務局に対し、これら提出書類、および締約国から特にHWPに関して以前に提出された書類および国内温室効果ガス・インベントリーに含まれるHWPの情報を、SBSTA-23での審議のため、まとめるよう要請する。またSBSTAは、現段階では、生物相ごとの定義に関する決定は必要ないことを指摘した上で、抽出関係の項目の審議を将来のセッションでも続けることで合意した。
COP決定書:LULUCFに関する決定書(FCCC/SBSTA/2004/L.26/Add.1)で、COPは、特に議定書を批准した附属書I締約国に対し、排出源ごとの温室効果ガスの排出量および吸収源ごとの吸収量の予想を、共通報告様式を用いて、任意ベースで提出するよう、奨励する。
CDM規定小規模新規植林および再植林プロジェクト活動:この問題は最初、12月6日月曜日のSBSTAプレナリーで取り上げられ、その後Thelma Krug (ブラジル) とJim
Penman (英国)を共同議長とするコンタクトグループの12月7-13日での4回の会議で取り上げられ、また結論書の草案作成と、COP-10で採択される決定書草案の交渉における努力の一環として、非公式折衝も開かれた。
このコンタクトグループは、SBSTA-20から送られてきた決定書草案での括弧書きの附属書について検討した。SBSTA-20では、締約国は、バンドリング(収束:取引コストを減らすため小規模プロジェクトの集まりとすること)、リーケッジ(漏れ:プロジェクトの境界線外の区域で排出量を増加させることに結びつく、活動の意図しない結果)、低所得地域社会の定義とモニタリングの問題について、決定することができなかった。
12月6日月曜日のSBSTAプレナリー開会で、事務局は、小規模A&R CDMに関する決定書草案、およびその実施を容易にするための措置に関する決定書草案のための提案を提出した。議論では特に次の問題に焦点を当てた:吸収源ごとの人為的な温室効果ガス吸収量での予想平均正味量;そのプロジェクトを、議定書の適応基金への利益の一部支払いにおける割引の対象とするか、免除するか;そして管理費に充当するプロジェクト利益の一部支払いでの割り引き。締約国は、簡素化方法および手続きの適用と実施のためのキャパシティビルディング活動に、支援を招請することで合意した。締約国は、バンドリング、リーケッジ、モニタリングで保留された問題について非公式ながら決定を行った。参加者は、これら文書草案をSBSTAプレナリーへ送ることで合意した。
12月14日火曜日、SBSTAプレナリーは、結論書を採択し、決定書草案をCOPに送ることで合意し、COPはこれを12月17日金曜日に採択した。
SBSTA結論書:結論書(FCCC/SBSTA/2004/L.20)で、SBSTAは、事務局長が、決定書草案の管理および予算に与える影響を締約国に提示したことに留意する。またSBSTAは、補助資金が利用可能である場合のみ、この決定が実施可能であることにも留意する。
COP決定書:決定書(FCCC/SBSTA/2004/L.26/Add.1)で、COPは特に次のことを決議する:
・ |
第一約束期間での小規模A&R CDMプロジェクト活動のため、簡素化された方法および手続きを採択する; |
・ |
小規模A&Rプロジェクトは、吸収源ごとの人為的な温室効果ガス正味吸収量が年8二酸化炭素換算トン以下のものに制限する、ただし、もし各検証期間での吸収源ごとの人為的なGHG吸収量の平均予想正味量が、年8二酸化炭素換算トンを超えないならば、である; |
・ |
もし小規模プロジェクトが、年8二酸化炭素換算トンの吸収量を超える結果となる場合、過剰吸収量は、一時的または長期の認証排出削減量の発行を受ける資格を有しない; |
・ |
小規模プロジェクト活動を、気候変動の悪影響に特に脆弱である途上国の支援に使われる利益の一部提供から、免除することとし、登録申請の払い戻し不能料金の割引、およびCDMの管理費に充当する利益の割合でも割引を受ける資格を有するものとする。 |
またCOPは、特に次の要請を行う:CDM EBに対し、COP/MOP-1での検討のため、既存の炭素貯蔵量を評価する基準要素を策定し、小規模A&Rプロジェクトの簡素化ベースライン手法について、あてはまる場合には、土壌の種類やプロジェクトの寿命、そして気候条件を考慮して、基準要素を策定する。COPは、締約国に対し、認証、検証、認定費用削減の見地から、いくつかのプロジェクト活動の提出を調整することに関心のあるプロジェクト参加者への支援提供を、招請する。またCOPは、関連する多国間組織、政府間組織、非政府組織に対し、これらの活動の準備に参加するよう、招請する。
国際航空輸送および海上輸送に使用する燃料からの排出量:この問題は、最初、12月6日月曜日のSBSTAプレナリーで取り上げられ、以後、Eduardo Calvo (ペルー)を進行役とする非公式折衝で取り上げられた。この折衝は、国際民間航空機関(ICAO)および国際海事機関(IMO)との協力、国際航空輸送および海上輸送からの排出量の配分に関する手法問題、そしてこの問題の審議の期限を、議論することを目的とした。12月14日火曜日のプレナリーで、SBSTAは、若干の修正を加えて結論書を採択した。
SBSTA結論書:結論書(FCCC/SBSTA/2004/L.18)で、SBSTAは、ICAOとIMOとの作業継続、およびUNFCCC、ICAO、IMO、IPCCの各事務局間で現在行われている、国際航空輸送および海上輸送からの排出量に関する問題での協力に留意する。またSBSTAは、UNFCCC事務局に対し、SBSTA
22までに、手法問題に関する情報を作成するよう要請する。
温室効果ガス・インベントリー関係の問題:この問題は、最初12月7日火曜日のSBSTAプレナリーで取り上げられ、以後Branca Americano (ブラジル)とHelen
Plume (ニュージーランド)が進行役を務める非公式折衝で取り上げられた。12月14日火曜日、SBSTAは、結論書を修正することなく採択した。
SBSTA結論書:結論書(FCCC/SBSTA/2004/L.17)で、SBSTAは、温室効果ガス・インベントリーの期限どおりの提出や質の面が、大きくまた安定して改善していることに留意し、締約国に対し、報告書作成を引き続き改善するよう求め、キャパシティビルディングという意味で、温室効果ガス・インベントリー・レビュー・プロセスに参加する専門家への便益提供に留意する。またSBSTAは、2006年IPCC国内温室効果ガス・インベントリー・ガイドラインの作成に関し、IPCCが提供した情報にも留意する。
議定書7条(情報の連絡)および8条(情報の検討)に関係する問題:この問題は、最初12月7日火曜日のSBSTAプレナリーで取り上げられた。締約国は、Murray Ward
(ニュージーランド)が進行役を務めるコンタクトグループで会合したが、このグループは、議定書7.4条規定の登録簿システムについても検討した。12月14日火曜日、SBSTAは、結論書を採択し、COP/MOP決定書草案を含め、決定書草案をCOPに送り、COPはこれを12月17日金曜日に採択した。
SBSTA結論書:結論書(FCCC/SBSTA/2004/L.30)で、SBSTAは、標準の電子報告様式に関する提案、排出削減単位に関する補足情報、一時的および長期の認証排出削減量を含む認証排出削減量、割当量単位、吸収単位について、検討する。
COP決定書:決定書(FCCC/SBSTA/2004/L.30/Add.1)で、COPは、特に、事務局に対し、国際取引簿(ITL)の作成と協調する集約および計算データベースを作成し、その進展状況をSBSTAに報告するよう要請し、また議定書8条規定の割当量に関する情報と国内インベントリーの、レビューを容易にするため、登録簿システムの管理者と協議するよう要請する。またこの決定書には、COP/MOP-1での審議のため提出される同じ問題に関する決定書草案も含まれる。
議定書7.4条規定の登録簿システムに関係する問題:この問題は、最初12月7日火曜日のSBSTAプレナリーで取り上げられ、その後Murray Wardが議長を務めるコンタクトグループで取り上げられた。参加者は、12月8-13日での3回のコンタクトグループ会合、および多数の非公式会合で、この問題を討議した。12月14日火曜日、SBSTAプレナリーは、決定書草案の採択を提案する結論書を採択し、COPは決定書草案を12月17日金曜日に採択した。
コンタクトグループでの議論は、ITL管理者の役割と業務に関係する技術的な詳細に集中し、中国は、 ITLの実績に懸念を表明して、ITL管理者に、試験や第三者による評価を行うよう要請した。EUは、CDMの迅速な開始を確実にするため、COP/MOP-1の前に登録簿システムとの電子的コミュニケーションを開始する日程と試験計画を希望した。
SBSTA結論書:結論書(FCCC/SBSTA/2004/L.29)で、SBSTAは、登録簿システムに関係する作業、および登録簿システムに関するセッション間折衝に留意する。
COP決定書:決定書(FCCC/SBSTA/2004/L.29/Add.1)で、COPは、締約国に対し、2005年5月までに、国内取引簿および補足取引簿の管理者として指名する組織がどこか、事務局に連絡するよう要請する。COPは、ITL管理者に対し、特に次のことを要請する:
・ |
登録簿システムについて標準化試験と第三者による評価報告を含め、またITLにより実行される自動照合を含めた、データ交換基準の実施を確実にする措置を含める; |
・ |
自動照合を含めたITLの機能に関する情報を一般に公開する; |
・ |
特に、ITLでの標準化試験と第三者評価報告の準備に関係して、議定書の締約国である非附属書I締約国出身の専門家の参加を容易にする。 |
また、COPは、SBSTA議長に対し、ITLが行うべき点検、およびそれがCOPによる決定書の関連条項に合致していることの確認について、SBSTA-22の前に、議定書締約国および非附属書I締約国と協議を行い、その協議の結果をSBSTA-22に報告するよう、要請する。これに加えて、COPは、ITLの管理者に対し、COP/MOP-1前に登録簿システムの試験を終わらせるとの観点から、特に登録簿の試験と立ち上げの内容およびタイミングに関して、ITLの実施進展状況をSBSTA-22に報告するよう、要請する。またCOPは、事務局に対し、ITLの管理者として、標準化試験および第三者評価を行い、その結果をSBSTA-23に報告するよう要請し、さらにCOP/MOP-1が、ITL管理者の役割と機能に関する決定書を採択することを、提案する。
附属書I締約国の排出量予測:この問題は、12月7日火曜日、SBSTAプレナリーで最初に取り上げられた。議長のBenragebが結論書草案を作成した。SBSTAは、12月14日火曜日のプレナリーで、この結論書を修正なしに採択した。
SBSTA結論書:結論書(FCCC/SBSTA/2004/L.23)で、SBSTAは、2004年9月に開催された附属書I締約国からの排出量予測に関するワークショップの報告書に留意する。SBSTAは、この報告書に、温室効果ガス予測に関係する手法および報告作成問題、温室効果ガス予測の一般的およびクロスカッティングな側面の取り扱い経験に関し、有用な情報が含まれ、全ての部門に関係する特定問題を取り上げていることを指摘する。またSBSTAは、報告書が、附属書I締約国に対し、次の国別報告書作成時には、報告作成の透明性を強化するため、この情報を考慮するよう奨励していることを指摘する。
技術の開発と移転:この問題は、12月7日火曜日のSBSTAプレナリーで最初に取り上げられた。Kishan Kumarsingh (トリニダードトバゴ)とHolger Liptow
(ドイツ)を共同議長とするコンタクトグループは、結論書および決定書草案を作成するため、12月8-14日、6回会合した。12月14日火曜日のプレナリーで、SBSTAは、結論書を修正の上、採択し、また修正された決定書草案をCOPに送ることで合意した。この決定書は、12月17日金曜日、COPで採択された。
コンタクトグループでの議論は、特に、次の点に集中した:技術移転に関する専門家グループ (EGTT)作業計画の実施;UNFCCC技術情報センター(TT:CLEAR);各国のニーズの評価;現地技術の開発;TT:CLEARの資金調達;特定技術に関するEGTTへのガイダンス;EGTT実務者ガイド;TT:CLEARと技術情報センター間でのネットワーク構築;EGTTのUNFCCC4.5条(技術移転)の実施強化枠組み;気候変動と持続可能な開発に関するデリー宣言への言及を含めるかどうか。
SBSTA結論書:結論書(FCCC/SBSTA/2004/L.28)で、SBSTAは特に:
・ |
EGTTの2005年作業プログラムを承認する; |
・ |
2004年9月の、技術開発および移転の資金調達における革新的オプションに関するワークショップの成果について、事務局が作成した報告書を歓迎する; |
・ |
UNDP作成の気候変動のための技術ニーズ評価実施に関するハンドブックを歓迎する; |
・ |
TT:CLEARの維持とさらなる発展の資源上の影響に留意する; |
・ |
EGTTに対し、実務者ガイド用の委託条件策定時には、4.5条実施強化のための公共の、および/または民間の意味のあるパートナーシップの要素を考慮するよう求める; |
・ |
事務局に対し、資源の利用可能性にもよるが、次のことを行うよう求める:EGTTの2005年作業プログラムで見込まれるとおり、UNDPのまとめた技術的ニーズ評価で利用可能なものの暫定分析に基づき、統合報告書を作成する;EGTTの特別会合を企画する;そして気候変動への適応のための環境上優れた技術の応用に関するテクニカルペーパーを、SBSTA-24での審議に向け、作成する。 |
COP決定書:決定書(FCCC/CP/2004/L.8)で、COPは特に、附属書II締約国に対し、途上国での現地技術の開発に向けた支援提供を継続するよう促し、EGTTに対し、COP-12でのEGTTレビューに向け、4.5条実施強化に向けた提案を行うよう求め、事務局に対し、TT:CLEARと各国および各地域の技術情報センターとのネットワーク構築に関するパイロットプロジェクトを継続するよう促す。
附属書I締約国での政策措置の「グッド・プラクティス」:この問題は、最初12月7日火曜日のSBSTAプレナリーで取り上げられ、続いてTony Surridge (南アフリカ)とMichael
Young (アイルランド)を進行役とする非公式折衝でも取り上げられた。
12月14日火曜日のSBSTA プレナリーで、進行役のSurridgeは、非公式折衝について報告し、締約国は合意に達することができなかったと指摘した。南アフリカおよび他の国々は、文章への支持を表明したが、サウジアラビア、クウェート、アラブ首長国連合はこれに反対した。締約国は合意がないことに留意し、この項目を括弧書きの文章とともにSBSTA-22へ送ることを決定した。
SBSTA結論書草案 :結論書草案(FCCC/SBSTA/2004/L.25)で、SBSTAは、特に石油産出国機構(OPEC)や国連貿易開発会議(UNCTAD)といった国際機関および政府間組織からの情報の利用を対象とする、附属書I締約国が用いる政策措置に関する情報の活用を考慮する。OPECやUNCTADを含めた国際機関および政府間組織からの附属書I国政策措置に関する情報を求める最後のパラグラフは、括弧書きのままとする。
研究と体系的観測:この問題は、12月6日月曜日、SBSTAプレナリーで最初に取り上げられた。Stefan Rosner (ドイツ)とSoobaraj Nayroo Sok
Appadu (モーリシャス)を共同議長とするコンタクトグループが、結論書と決定書作成のため、2回会合した。議論が集中したのは、特に、地球気候観測システム(GCOS)実施計画の資金的な影響、キャパシティビルディング、体系的観測でのギャップ、そして宇宙担当政府機関との関係であった。12月14日火曜日、SBSTAは結論書を採択し、決定書草案を若干の修正を加えてCOPへ送ることで合意した。この決定書は12月17日金曜日、COPで採択された。
SBSTA結論書:結論書(FCCC/SBSTA/2004/L.24)で、SBSTAは、特に「UNFCCCを支持する地球気候観測システムの実施計画」を歓迎し、GCOS事務局に対し、この実施計画で明らかにされた行動を、GCOS後援組織自体の計画や行動にどう組み入れるかに関し、統合報告書を作成するよう招請し、グローバルな地球観測システム中のシステムに向けた10ヵ年実施計画策定のため、地球観測アドホックグループが行った地域ワークショッププログラムでの進展を歓迎する。
COP決定書:決定書(FCCC/CP/2004/L6)で、COPは特に、地球気候観測システムに関係する地域での行動計画の優先要素を実施するよう締約国に勧める。COPは、宇宙担当政府機関を支援する締約国に対し、実施計画で表明されたニーズに協調対応するようこれらの政府機関に求めることを招請し、GCOS事務局に対し、実施計画で明らかにされた行動がどう実施されるのか、SBSTA-23に情報を提供するよう要請する。
関連する国際機関との協力:この問題は、12月7日火曜日SBSTAプレナリーで最初に取り上げられ、続いて、Outi Berghall (フィンランド)とMarcela Main
(チリ)を進行役とする非公式折衝でも取り上げられた。この折衝は、生物多様性条約(CBD)、国連砂漠化防止条約(UNCCD)、そしてUNFCCCの共同連携グループ(JLG)の役割について審議することを目的とした。12月14日火曜日のプレナリーで、SBSTAは結論書を採択した。
SBSTA結論書:結論書(FCCC/SBSTA/2004/L.22)で、SBSTAは、特に、3つのリオ条約間での協力強化オプションに関するペーパーに言及し、その事務局に対し、JLGのペーパー検討の成果を、JLG会合に続く最初のSBSTAセッションで利用可能とするよう要請する。
その他の問題:クリーンな、または温室効果ガス排出の少ない、エネルギーに関係する問題:この議題項目は、12月6日月曜日のCOP開会プレナリーで、カナダがクリーンなエネルギー輸出に関する同国の提案を取り下げた後、議題からはずされた。
議定書2.3条関連問題:議定書2.3条(政策措置の悪影響)の問題は、12月9日木曜日、SBSTAで審議された。議論された項目には、COP-8以降の2.3条に関する進展の度合いも含まれた。議長のBenragebはこの問題に関し非公式に協議したが、締約国は合意に達することができなかった。12月14日火曜日、SBSTAプレナリーで、SBSTAはその結論書を採択した。
SBSTA結論書:結論書(FCCC/SBSTA/2004/L.19)で、SBSTAは、議定書2.3条に関係する問題の審議を終了しなかったことに言及し、SBSTA-22でもこれらの問題の審議を続けることで合意する。
その他の問題:共同実施活動パイロットフェーズ:12月14日火曜日のプレナリーで、SBSTAは結論書(FCCC/SBSTA/2004/L.21)を修正なしに採択し、COPによる決定書草案の採択を提案した。12月18日土曜日早朝、COPはこの決定書を修正なしに採択した。
COP決定書: COPは、決定書 (FCCC/SBSTA/2004/L.21/Add.1)で、共同実施活動パイロットフェーズの継続、およびこれらの活動に関する報告書の提出期限を2006年6月1日とすることを決定する。
セッション中ワークショップ:気候変動の影響と気候変動に対する脆弱性および適応:12月8日水曜日、締約国は、気候変動の影響と気候変動に対する脆弱性および適応に関するプレゼンテーションを聴講し、議論に参加するためSBSTAセッション中ワークショップに集まった。ワークショップの概要は下記で入手可能である:
http://www.iisd.ca/vol12/enb12252e.html
ワークショッププレゼンテーションのインターネット版は下記で入手できる:
http://unfccc.int/meetings/cop_10/in_session_workshops/adaptation/items/3316.php
持続可能な開発、技術革新、展開、普及に貢献する緩和の実際的な機会と解決策:12月9日木曜日、参加者は、持続可能な開発および技術革新、展開、普及に貢献する緩和の実際的な機会と解決策に関するプレゼンテーションを聴講し、議論するため、SBSTAセッション中ワークショップに集まった。セッション中ワークショップの概要は、下記で入手できる:
http://www.iisd.ca/vol12/enb12253e.html
ワークショッププレゼンテーションのインターネット版は下記で入手できる:
http://unfccc.int/meetings/cop_10/in_session_workshops/mitigation/items/3313.php
本セッション報告書:12月15日水曜日早朝、議長のBenragebは、本セッションに関する報告書 (FCCC/SBSTA/2004/L.16)を提出し、締約国はこれを採択した。SBSTA-21は午前1時43分閉会した。
実施に関する補助機関
SBI議長のDaniela Stoycheva (ブルガリア)は、12月6日月曜日、SBI-21を開会した。参加者は議題書(FCCC/SBI/2004/11)を修正なしに採択した。役員の選出に関し、Emilio
Sempris (パナマ)がGonzalo Menendez (パナマ)に代わってSBI報告者を務め、Fadhel Lari (クウェート)は、引き続きSBI副議長を務める。SBIは12月6-7日、月曜日と火曜日に会合し、12月15日水曜日の朝に閉会した。
附属書I国別報告書:この問題は、12月7日火曜日のSBIプレナリーで、最初に取り上げられた。議論では、次の議題小項目が取り上げられた:詳細レビューに関する概要報告;第四回国別報告書作成に関するワークショップ報告書;第三回国別報告書のレビューに関する状況報告。議長のStoychevaは、関心のある締約国との折衝し、結論書草案を作成した。12月14日火曜日、SBIはこの結論書を採択した。
SBI結論書:結論書(FCCC/SBI/2004/L.17)で、SBIは、特に2006年1月1日期限の国別報告書の期限内提出が重要であることを強調し、議定書7.2条規定の遵守実証に必要な補足情報を含める必要性を想起する。SBIは、2006年1月1日までにそれぞれの議定書での約束達成に向けた進展を実証する報告書を提出するようにとの附属書I締約国への要請を、想起する。またSBIは、それぞれの割当量の計算と、排出量および割当量を報告説明する能力に関する報告書を、2007年1月1日前に提出するようにとの附属書B締約国への要請も想起する。SBIは、国別報告書と割当量に関する報告書が、レビューの対象であることを指摘する。
非附属書I国別報告書:第二回および当てはまる場合には第三回の国別報告書提出:この問題は、12月7日火曜日のSBIプレナリーで最初に取り上げられた。Soobaraj Nayroo
Sok Appadu (モーリシャス)とAnders Turesson (スウェーデン)を共同議長とするコンタクトグループは、4回会合し、非公式折衝でも会合した。最後のコンタクトグループ会合は、Joyceline
Goco (フィリピン)がTuressonとともに共同議長を務めた。締約国は12月18日早朝に決定書を採択した。
議論された主な問題には次のものが含まれた:提出サイクルの利用;国内チーム能力の保持;プロジェクトサイクルの継続性確保;非附属書I締約国による自国の温室効果ガス・インベントリーの更新;資金調達のタイミング;非附属書I
国別報告書の完成と提出;第二回または第三回国別報告書のための資金調達申請のタイミング;そして当初の資金支払い後の国別報告書提出のタイミング。
12月14日火曜日、議長のStoychevaは、結論書草案(FCCC/SBI/2004/L.27)を提出した。この草案では、締約国が決定書草案の文章について合意に達していないことが指摘された。締約国は、結論書と括弧書きつきの決定書草案を、更なる審議のためCOP議長団に送ると決定した。COPは、合意に達せず、12月18日土曜日、この文章をさらなる審議のため、SBI-22に送ると決定した。
非附属書I国別報告書に関する専門家諮問グループ(CGE)の作業:この問題は、12月7日火曜日のSBIプレナリーで取り上げられた。議論の題目には次のものが含まれた:将来のワークショップの開催場所:SIDSへの援助;CGE内での能力向上と、CGEへの支援能力向上の必要性。議長のStoychevaが結論書草案を作成した。12月14日火曜日、SBIは、結論書を多少修正した上で採択した。
SBI結論書:結論書(FCCC/SBI/2004/L.18)で、SBIは、実践的訓練ワークショップ向けの訓練教材作成の重要性を指摘し、UNDP/UNEP/GEF国別報告書支援プログラムとの共同作業計画を策定するとのCGEの決定書を歓迎する。またSBIは、非附属書I国別報告書のプロセス改善に向けたCGEの作業に留意し、CGEに対し、その活動を優先することの継続を奨励し、さらにCGEに対し、SBI-23での審議のため、その作業プログラム実施状況に関して報告するよう求める。
資金および技術援助の提供:この問題は、12月7日火曜日にSBIが取り上げ、議長のStoychevaが結論書草案を作成した。12月14日火曜日、SBIは、多少の修正を加えた上で、その結論書を採択した。
SBI結論書:結論書(FCCC/SBI/2004/L.1)で、SBIは、120の非附属書I締約国が第一回国別報告書を提出し、また3つの非附属書I締約国が第二回国別報告書を提出したことを歓迎する。また.
SBIは、第一回および以後の国別報告書作成への援助に関するGEFの情報を歓迎し、GEFがこれらの活動を継続するよう求める。
第一回国別報告書の集約と統合:この問題は、12月7日火曜日のプレナリーで取り上げられ、議長のStoychevaが結論書を作成した。12月14日火曜日、締約国は、結論書草案で合意されたパラグラフを採択し、一つのパラグラフをCOP議長団に送る事を決定した。この問題が、再度プレナリーで取り上げられることはなかった。
SBI結論書:結論書(FCCC/SBI/2004/L.23)で、SBIはUNFCCC12.4条(途上国提案プロジェクト)に基づき、非附属書I締約国が提出したプロジェクトのリストに留意し、GEFに対し、非附属書I締約国によるプロジェクト提案の策定と開発を支援するよう招請する。
UNFCCC資金調達メカニズム:特別気候変動基金:この問題は、12月7日火曜日、SBIで最初に取り上げられた。EUは、SCCFへの資金提供可能者による最近の会議で三千万ドルを超える資金提供の約束があったと述べた。多くの国が、SCCFへの資金提供約束を歓迎したが、気候変動への適応および災害への対応に関する努力に適切な支援を行うには不十分であると指摘した。AOSIS、アフリカグループ、LDCs、および他のものは、GEFに対するCOPガイダンスの解釈について懸念を表明し、共同資金調達要求の負担や、COPが採択していない追加基準および指標の存在、そしてGEF資金の有資格適応プロジェクトの範囲が狭いことで、最も脆弱な諸国が、GEF資金へのアクセスで困難に直面していることを強調した。Rawleston
Moore (バルバドス)とJozef Buys(ベルギー)を共同議長とするコンタクトグループは、この問題を12月8日、10日の水曜日および金曜日に取り上げ、GEFがSCCFへのアクセスに条件を追加していることへの途上国の懸念について議論した。
非公式折衝後、SBIは、12月14日火曜日、プレナリーで括弧付きの決定書草案を検討した。締約国には、コンタクトグループで意見の一致に達しなかったことが知らされ、さらなる折衝のため、決定書草案(FCCC/SBI/2004/L.25)をCOP議長団に送ることで合意した。決定書草案には、再生可能エネルギー、環境上優れた技術、先進的燃料技術の開発など、SCCFの資金を受けるべき活動に言及した、括弧付きの文章が含まれる。
12月18日金曜日、COP-10副議長のPomoshnikovは、締約国に対し、この問題での審議を完了することができず、SBI-22に送ることになると連絡した。
決定書5/CP.8(資金メカニズムのレビュー)の実施に関係する問題:SBIは、この問題を12月7日火曜日に最初に取り上げた。締約国は、GEFが多額の共同資金源を利用できることを歓迎し、第四回GEF資金補填のための資金を確認することの重要性を強調した。
Rawleston MooreとJozef Buysを共同議長とするコンタクトグループもこの問題を取り上げた。議論は、次のGEF資金補填に向け、資金メカニズムレビューのためのパラメーターと、途上国がUNFCCC規定の約束を達成するための資金的なニーズに、集中した。G-77/中国は、Memorandum
of Understanding(相互理解協定)に則り、COPとGEFが共同で必要な資金調達を決定するべきである、と述べた。多くの附属書I締約国が現在の資金確認規則の保持を支持した。
12月14日火曜日、SBIは決定書5/CP.8 の実施に関係する問題について結論書を採択し、途上国によるUNFCCC上の約束達成を支援する資金調達の評価に関する決定書草案をCOP議長団に送った。12月17日金曜日のプレナリーでこの問題に関する決定書草案が採択された。
SBI結論書:結論書(FCCC/SBI/2004/L.24)で、SBIは、締約国および政府間組織に対し、資金メカニズムの効果性に関するそれぞれの経験についての情報を、2005年10月15日までに事務局に提出するよう招請する。また事務局に対して、受理した提出文書および他の関連資料に基づき、資金メカニズムに関する統合報告書を作成するよう求める。
COP決定書:決定書(FCCC/CP/2004/L.10)では、途上国によるUNFCCC上の約束達成を支援するために必要な資金調達の評価に関する報告書が、GEF信託基金の第四回資金補填交渉へのCOPからのインプットを構成すると、述べる。同決定書は、GEFに対し、途上国がUNFCCC上の自国の約束を果たすため、適切な資金を利用可能とするよう促し、事務局に対し、途上国による約束達成を目的とする将来の投資ニーズに関し、情報をまとめ、SBI-23で利用可能とするよう要請する。
GEFへの追加ガイダンス:この問題は最初12月7日火曜日に、SBIで取り上げられた。多くの国が、SIDSの資金へのアクセスの困難さを強調し、GEFは、より柔軟であるべきで、SIDSでの小規模プロジェクトに援助を提供するべきであると提案した。Rawleston
MooreとJozef Buysを共同議長とする資金メカニズムに関するコンタクトグループは、この問題を取り上げ、GEFへの追加ガイダンスに関する包括決定書を作成した。COPは、12月18日土曜日、この決定書を採択した。
COP決定書:決定書(FCCC/CP/2004/L.17)で、COPは、GEFに対し、特に適応と対応措置に関するブエノスアイレス作業計画で明らかにされた活動への支援について報告し、UNFCCC6条(教育、訓練、一般の認識向上)に関係する活動に資金提供を継続するよう求める。
COPへのGEFの報告:SBIは、この問題を12月7日火曜日に初めて取り上げた。多くの締約国が、GEF管理費の効率に懸念を示し、共同資金調達要件に疑問を投げ、GEFはCOPのガイダンスに従うべきであることを強調した。日本は、COPが、プロジェクトの有資格性や基準に関してはGEFにガイダンスを提供するべきであるが、GEFの管理に関係する問題については提供するべきでないと述べた。Stoycheva議長は結論書草案を作成した。12月14日火曜日、SBIは、この結論書を、多少の修正を加えて採択した。
SBI結論書:結論書(FCCC/CP/2004/L.4)で、SBIは、エネルギー効率化プロジェクトを支援し、LDCsによるNAPAsの作成を援助し、締約国の国別報告書作成を支援し、SCCFへの資金約束を取り付けたGEFの努力を歓迎する。またSBIは、GEFに対し、途上国による資金への速やかなアクセスを確保するため、その手続きをさらに合理化し、管理費を最小限とし、適応活動に適切な資金が配分されることを確保するよう招請する。
UNFCCC 6条:この問題は、最初12月7日火曜日にSBIで取り上げられた。Crispin d’Auvergne (セントルチア)を議長とするコンタクトグループは、4回会合し、非公式折衝でも会合した。コンタクトグループは、特に、情報センターへの資金提供、地域ワークショップ、6条に関するニューデリー作業プログラムの実施状況、そしてその実施強化方法について議論した。12月14日火曜日、SBIは結論書を採択し、12月17日金曜日、COPは決定書を採択した。
SBI結論書:結論書(FCCC/SBI/2004/L.16)で、SBIは6条に関するニューデリー作業プログラムの範囲内での活動実施の進展を歓迎し、地域の、小地域の、そして国内のワークショップが価値ある会議の場であることを再確認し、地域ワークショップを主催するとのウルグアイおよび日本の申し出を歓迎し、SIDS特有の必要性については、SBI-23と結びつけるセッション前ワークショップを企画して対処できることを認識する。またSBIは、プロトタイプとなる情報ネットワークセンターの第一開発段階の速やかな開始を奨励する。
COP決定書:決定書(FCCC/SBI/2004/L.16/Add.1)で、COPは、締約国および国際機関に対し、ワークショップおよび情報ネットワークセンターの開発と実施を支援するよう招請する。COPは、GEFに対し、6条活動での資金調達機会へのアクセスと、その存在感を改善する作業の継続を促し、ニューデリー作業プログラムが、引き続き、締約国による6条実施の指針となるべきであることを決定する。またCOPは、2007年でのその作業プログラム実施の全面的な見直しを行うと決定し、事務局に対し、国別報告書に含まれる情報および他の情報源に基づき、締約国による6条実施達成での進展に関しSBI-27への報告を作成するよう求める。
キャパシティビルディング:この問題は、最初12月7日火曜日に、SBIで取り上げられた。キャパシティビルディングに関するコンタクトグループは3回会合した。最初の2回は、Roger
Cornforth (ニュージーランド)とShirley Moroka (南アフリカ)が共同議長を務めた。コンタクトグループの第三回会合では、Jukka Uosukainen (フィンランド)が、Cornforthに代わって共同議長を務めた。このコンタクトグループは、途上国およびEITsのキャパシティビルディング枠組みの実施を再検討する必要性を取り上げた。
12月14日火曜日、SBIは、EITsでのキャパシティビルディングに関する決定書草案を承認し、COPに送った。SBIは、途上国枠組みでの決定書草案では合意に達することができず、その草案文書を、適切に処理するため、COPに送った。この草案文書に関する折衝が行われた後、COP議長は、新しい決定書草案を提案した。COPは、12月18日土曜日、二つの決定書を採択した。
COP決定書:EITsでのキャパシティビルディングに関する最終決定書(FCCC/SBI/2004/L.22/Add.1)で、COPは、特にGEF、附属書II締約国、および多国間や二国間の組織に対し、技術支援や資金支援の機会に関する情報の提供を呼びかけ、EITsに対し、訓練や一般の教育、意識向上プログラムによる能力構築の国家組織を強化することを奨励する。またCOPは、決定書3/CP.7規定のEITsでのキャパシティビルディング実施状況を、SBI-27でレビューすると決定する。COPは、事務局に対し、このレビューのため、EITsおよび附属書II締約国が提供する情報をまとめ、統括するよう要請し、GEFと他のものに対しても、レビューのための情報を提供するよう呼びかける。
途上国でのキャパシティビルディングに関する最終決定書(FCCC/CP/2004/L.11)で、COPは、特に、キャパシティビルディング実施進展を助ける可能性がある主要要素を紹介する。これには次のものなどがある:
・ |
組織的なキャパシティビルディングを優先する; |
・ |
計画段階でキャパシティビルディング活動を統合する; |
・ |
さまざまなレベルで気候変動問題に関する意識を向上させ、キャパシティビルディング活動への国家政府機関の参加を促進する; |
・ |
キャパシティビルディング活動実施のため、資源を確実に利用できるようにする; |
・ |
資金源の提供において、国際的な資金提供者同士の協力を向上する。 |
COPは、締約国に対し、上記主要要素を考慮した上で、キャパシティビルディング活動の実施を促進し、それぞれの国別報告書の中でキャパシティビルディングプログラムの効果や持続性について報告するよう勧める。またGEFに対し、キャパシティビルディング活動支援時には、上記主要要素に配慮することを求め、附属書II締約国、多国間、二国間、国際的な政府機関、そして民間部門に対し、キャパシティビルディング枠組みを支援する資金源の提供を継続するよう呼びかける。さらにCOPは、キャパシティビルディング枠組み実施の第二回総合レビューをSBI-28で開始すると決定し、事務局に対し、特にCBDおよびUNCCD事務局と協力して、キャパシティビルディング活動実施でのシナジーを最大限にし、キャパシティビルディング活動を定期的に監視するためとられる手段に関して統合報告書を作成し、ベストプラクティスおよび学んだ教訓に関する情報を示した文書を配布するよう求める。
4.8条と4.9条の実施:決定書 5/CP.7規定活動実施での進展:この問題は、最初12月6日月曜日にSBIで取り上げられた。Paul Watkinson (フランス)とSamuel
Adejuwon (ナイジェリア)を共同議長とするコンタクトグループは、3回会合し、また多数の非公式セッションを行った。12月18日土曜日、締約国は決定書を採択した。
12月14日火曜日、締約国は、会議室ペーパー(FCCC/SBI/2004/CRP.3)をCOP議長団での審議のため送った。この問題に関する議論は、12月17日金曜日の夜まで続いた。12月18日土曜日の早朝、COPプレナリーで、締約国は、更なる議論の後、決定書を採択した。プレナリーでの議論には特に次のものが含まれた:SBSTAで議論された適応行動プログラムは、影響、脆弱性、そして適応全般に注目するべきか、それとも気候変動の影響、そして気候変動に対する脆弱性、適応に限定して焦点を当てるべきか、さらに専門家会議は、開発途上締約国特有のニーズや懸念に対応する保険関連の行動に関するワークショップの成果を考慮するべきかどうか。
COP決定書:決定書(FCCC/CP/2004/L.16)は、適応と対応措置に関するブエノスアイレス行動プログラムとの表題がつけられ、4つの部分に分けられた:気候変動の悪影響、対応措置実施の影響、決定書5/CP.7規定の活動に関係するさらなる多国間作業、そして気候変動の影響、脆弱性、適応に関するSBSTA作業プログラムである。
気候変動の悪影響に関し、COPは、情報と手法、そして脆弱性と適応に関する決定書5/CP.7規定の行動を、さらに実施すると決定する。COPは、GEFに対し、特に、LDC基金およびSCCFの関連する活動に関し、COP-11およびその後のセッションで報告するよう求める。また事務局に対し、COP-13の前に、地域での優先課題を反映する3つの地域ワークショップ、そしてSIDSグループで明らかにされた優先課題を反映するSIDSのための専門家会合を一回、企画するよう要請する。モデル化について、COPは、IPCCに対し、その第四次評価報告書の中に気候変動の悪影響に関する地域別モデル化情報を組み入れることを、奨励する。
報告書作成に関し、COPは、附属書II締約国に対し、気候変動の悪影響から生じる途上国のニーズに合わせるための進展状況に関し、詳細な情報を提供するよう求め、非附属書I締約国に対し、気候変動の悪影響から生じるそれぞれの固有のニーズや懸念に関する情報提供を奨励し、SBI-27に対し、特に気候変動の悪影響に関して、国別報告書の集約と統合報告書を検討するよう求める。
対応措置実施の影響に関し、決定書は、実施の進展、モデル化と経済多角化、そして報告書作成に注目する。実施の進展に関し、COPは、決定書5/CP.7が対応措置への支援をGEFに義務付けたことを想起する。モデル化と経済的多角化に関しては、事務局に対し、二つの専門家会合を企画するよう要請し、さらにその成果をSBI-25に報告するよう求める。報告書作成に関し、COPは、附属書II締約国に対し、途上国への支援プログラムで実施された進展状況に関する情報を提供するよう求め、途上国に対し、対応措置実施の影響から生じるニーズや懸念について報告するよう要請する。またCOPは、SBI-27に対し、対応措置の実施に関する報告書を検討するよう要請し、GEFに対し、行われた行動に関するフィードバックをCOP-12に提供するよう呼びかける。
決定書5.CP/7規定活動に関するさらなる多国間作業に関し、COPは、UNFCCC4.8条と決定書5.CP/7の実施状況の評価を行い、COP-14で更なる行動について検討すると決定する。
気候変動への適応、脆弱性、影響に関するSBSTA作業プログラムに関し、COPは:
・ |
SBSTAに対し、気候変動への適応、脆弱性、影響に関する5ヵ年作業プログラムを策定するよう要請する; |
・ |
事務局に対し、作業プログラム策定を容易にするため、SBSTA-22でのセッション中ワークショップを企画するよう求める; |
・ |
締約国に対し、その見解を2005年3月31日までに事務局に提出するよう招請する; |
・ |
事務局に対し、これら提出文書をSBSTA-22での審議のため、まとめるよう要請する。 |
LDCsに関係する問題:この問題は、最初に12月6日月曜日、SBIで取り上げられた。LDC専門家グループ(LEG)議長のLa’avasa Malua (サモア)が、LEGの会議報告書を提出した。Bubu
Jallow (ガンビア)とRicardo Moita (ポルトガル)を議長とするコンタクトグループは、12月9-14日の間に2回会合し、特にLDC基金に関するGEFへのガイダンス、 LEGの権限、LDC基金からNAPAの優先分野への資金提供を開始するべきかどうか、そしてLDC基金は、追加資源への影響力を行使し、共同資金調達を行い、既存の計画およびプログラムの上に構築するべきかどうか、議論した。これらの議論の中で、LDCsは、GEFの共同資金調達要件への懸念を表明し、決定書
6/CP.9(LDC 基金の運営に関するガイダンス)が、NAPAsの全面的資金調達を提供していることを指摘した。EUは、共同資金調達は、プロジェクトに対する各国の所有者意識を強化すると、述べた。どの問題に関しても合意に達しなかった。12月14日火曜日、SBIは、括弧つきの決定書草案と結論書をCOP議長団に送ると決定した。
12月18日土曜日、結論書草案および二つの決定書草案がCOPプレナリーに提出された。LDC基金の運営へのさらなるガイダンスに関する決定書では、LDC基金がLDC作業プログラムの他の要素への資金提供を開始するよう指示する文章が、括弧書きとなっていた。カナダ、ノルウェー、EU、スイスは、この文章を削除するよう提案し、プロジェクトへの資金提供ができる前に、LDC基金の基準を開発するため、もっと時間が必要であると述べたが、多くの途上国とLDCsがこれに反対した。締約国は、合意に達することができず、決定書草案(FCCC/CP/2004/L.15)は更なる審議のため、SBI-22に送られた。COPは、UNFCCC4.9条(LDCs)の実施状況に関する結論書とLEGの権限に関する決定書を採択した。
COP結論書:4.9条の実施状況に関する結論書(FCCC/CP/2004/L.14)で、COPは、NAPAs作成での進展へ感謝を表明し、事務局に対し、極端な天候現象との関係でのLDCsのためのミクロ保険とリスク評価の問題が、適応と対応措置に関するブエノスアイレス作業計画に言及されたワークショップで取り上げることを確保するよう、要請する。
COP決定書: LEGの作業に関する決定書(FCCC/CP/2004/L.13)で、COPは、LEGに対し、NAPAs実施支援でのLEGの役割に関し、またLDCsがNAPAsの実施で直面する技術的、資金的困難の可能性に関し、可能性のある要素を含めた委託条件を、SBI-22での審議のため、作成するよう求める。
運営上および資金上の問題:2002-3年の2年間の監査済み財務諸表:この問題は、最初、12月7日火曜日にSBIで取り上げられた。SBIは12月14日火曜日、結論書を採択し、決定書草案をCOPへ送ることで合意した。12月17日金曜日、COPは、監査済みの財務諸表に留意する決定書を採択した。
COP決定書:決定書(FCCC/SBI/2004/L.15/Add.1)で、COPは、監査済み財務諸表に留意した。
2004-5年の2年間に関する予算実績:この問題は、12月7日火曜日、SBIで初めて審議された。事務局は、ドル安を原因とする事務局運営上の限界を強調した。議長のStoychevaは、この問題での非公式折衝を行うべく、Harald
Dovland (ノルウェー)を指名した。12月14日火曜日、進行役のDovlandは、SBIプレナリーに報告し、議論が、金利変動の影響に集中したことを指摘した。SBIは、2004-5年度での予算実績に留意する結論書(FCCC/SBI/2004/L.15)を採択し、決定書草案をCOPに送ることで合意した。12月17日金曜日、COPはプレナリーでこの決定書を採択した。
COP決定書:決定書(FCCC/SBI/2004/L.15/Add.1)で、COPは、特に事務局長に対し、2006-7年度の予算案をSBIに提出し、為替レート変動の影響からUNFCCCおよび議定書の資金を守るオプションを探り、この問題に関しSBI-22で報告するよう要請する。
事務局の機能と運営の審査継続:この問題は、最初に12月7日火曜日、SBIで取り上げられた。G-77/中国は、附属書I締約国および非附属書I締約国出身の上級職員での地理的バランスを評価するよう提案した。サウジアラビアは、この項目を恒久的に議題に載せるよう提案し、EUはこれに反対した。Harald
Dovlandがこの問題に関する非公式折衝を行った。12月14日火曜日、SBIは結論書を採択した。
SBI結論書:結論書(FCCC/SBI/2004/L.14)で、SBIは、事務局にはワークショップを企画するのに十分なそして見込まれる資金が不足していることを指摘し、ワークショップの企画遅延の主な理由として、見込み資金の不足を指摘する。SBIは、締約国に対し、ワークショップのため資金をタイムリーにしかも十分利用可能とすることを確保するよう促し、ワークショップへの資金提供のため、補足活動のための信託基金への供与を行うよう求める。またSBIは、ワークショップへの締約国の参加でバランスを確保する必要性を指摘し、事務局に対し、すでに確認されているワークショップでは、出席者が招待状や資料をタイムリーに入手できるように確保するよう求める。
その他の問題:クロアチアの基本年度での排出量レベル:この問題は、12月6日月曜日、SBIで取り上げられた。Jim Penman (英国)を進行役とする非公式な議論が行われた。結論書は、12月14日火曜日、SBIにより採択され、SBI-21で合意に達するものがなかったことから、次のSBIセッションでの議論継続が指摘された。
SBI結論書:結論書(FCCC/SBI/2004/L.21)で、SBIは、クロアチアの基本年度での排出量レベルに関する審議を次のセッションでも継続することで、合意した。
セッション中ワークショップ:政府間プロセスの組織:政府間プロセスの組織に関するSBIセッション中ワークショップは、12月11日土曜日に開催された。出席者は、パネルの発言を聴講し、COP、SBSTA、SBIの議題の内容、タイミング、採択、そしてCOPやSBセッション、ワークショップ、構成組織を含めたプロセスの「基本的要素」を審議した。セッション中ワークショップの概要は下記で入手可能である:
http://www.iisd.ca/vol12/enb12255e.html
本セッションの報告書:SBIは、12月15日水曜日の早朝、この報告書について審議した。Emilio Semprisが、本セッションに関する報告書(FCCC/SBI/2004/L.13)を提出し、SBIはこれを採択した。SBI-21は、午前1時14分閉会した。
COPプレナリー
UNFCCC4.2条(A)項と(B)項の適切性に関する第二回レビュー:UNFCCC4.2条(a)項および(b)項規定の附属書Iの約束の適切性に関する第二回レビューの問題は、12月6日月曜日、COPで取り上げられた。Gonzalez
Garcia議長は、この問題に関し非公式に協議すると述べた。合意にはいたらず、この項目は、保留のままとなった。
COP/MOP-1に向けた準備:議定書6条に関係する準備作業:この問題は、12月8日水曜日、COPで取り上げられた。ロシア連邦は、締約国が、JIプロジェクト提案に関し情報を交換し、またその準備をする必要を、強調した。EUは、JIを運用可能とする努力を強化しなければならないと述べた。COPは、12月17日、プレナリーで、結論書を採択した。
COP結論書:結論書(FCCC/CP/2004/L.3)で、COPは、附属書I締約国に対し、補助活動へのUNFCCC信託基金に対する資金供与を行い、2005年の事務局による準備作業を容易にするよう求め、COP/MOP-1が、6条監督委員会のメンバーおよびメンバー代理の選出を行えるよう、同委員会のメンバー指名を行う必要性に注目するよう求めた。
CDM EB報告書:この問題は、最初、12月6日月曜日、COPで取り上げられ、12月8日水曜日にも再度取り上げられた。Raul Estrada-Oyuela (アルゼンチン)を議長とするコンタクトグループが、12月9-11日に三回会合した。12月17日金曜日、COPは、決定書を採択した。
この問題での議論には次のものが含まれる:会議の定足数に関するEB手続き規則27項の修正、エネルギープロジェクト優先、透明性の向上、承認手法の対象となっていない部門でのプロジェクト活動タイプに関する新規のベースラインおよびモニタリング手法の提供、CDMプロジェクト活動が他の環境協定の目的達成に与える影響、「追加性の実証および評価のツール」の状況、仲裁条項およびEBメンバーなどを補償責任から保護する規定に関する文章の必要性。
COP決定書:決定書(FCCC/CP/2004/L.2)でCOPは下記を定める:
・ |
EBに対し、既存のおよび新規の透明性確保方法の評価を続けるよう奨励する; |
・ |
「追加性の実証と評価のためのツール」の使用が、プロジェクト参加者に強制されるものではないことを想起し、 |
・ |
SBSTAに対し、EBと協力して、CDMプロジェクト活動の実施が他の環境条約や議定書、特にモントリオール議定書の目的達成に与える影響に関係し、COP/MOP-1への提案書を作成するよう、求める。 |
またCOPは、CDMプロジェクト参加者に対し、運輸やエネルギー効率を含め、承認済み手法の対象となっていない部門のプロジェクト活動タイプに対し、新規のベースラインおよびモニタリング手法の提案を行うよう奨励し、特に管理計画を作成することで、CDMの適正な機能発揮を確保する努力を強化するよう奨励する。またCOPは、レビュー手続きを決定し、EBの手続き規則について、特にEBがその会合への出席制限を決定する場合、EBが会議そのものまたはその一部を非公開とすると決定する場合を除き、議定書の締約国でないものなどが議事を傍聴できるよう、あらゆる実際的な方法をとるべきであると規定する文章を加えるべく、修正する。
他の政府間会合に関連するUNFCCC活動についての意見交換:COPは、この問題を最初、12月6日月曜日に取り上げた。参加者は、BPOA+10、WCDR、そして持続可能な開発委員会の第14回セッション(CSD-14)へのインプットについて検討した。米国、サウジアラビア、そのほかは、この項目を議題に含めることに異論を唱えた。締約国は、この議題項目の名称を変更し、意見交換が、COP-10報告書に反映され、これら会合に報告する事務局長への支援の役割を果たすと説明する脚注を加える妥協案で合意した。またCOPは、12月7日火曜日のプレナリー、そしてJose
Romero(スイス)を議長とするコンタクトグループ の数回のセッションでもこの問題を取り上げた。この問題での議論には次のものが含まれる:UNFCCCからこれらのプロセスへの報告の方式、UNFCCCがこれらプロセスでの活動について承知し続けているべきかどうか、承知し続けるにはどうするか、締約国の実際の意見や提出分について文章の中で言及するべきかどうか。12月17日金曜日、締約国は、決定書を修正することなく採択した。
COP決定書:決定書(FCCC/CP/2004/L.2)で、COPは、締約国が他の政府間会合に関連するUNFCCCの活動について意見交換を行ったと指摘し、事務局に対し、これら合意された活動についてBPOA+10、WCDR、CSD-14の会議に報告するよう求めたことを指摘する。さらに、COPは、事務局に対し、BPOA+10についてSBSTA-22に報告し、SBSTA-23では、CSDの関連活動について連絡するよう、求める。締約国の実際の意見や提出分に言及する文章、および.WCDRへの報告に関する文章は、含まれなかった。
管理および資金の問題:事務局長任命の手続き:12月17日金曜日、COPプレナリーで、Gonzalez Garcia議長は、この問題に関し、将来のセッションでも折衝を続けると述べた。
ハイレベルセグメント
COP-10ハイレベルセグメントは、12月15日水曜日に開始された。開会ステートメントの概要は、下記にて閲覧可能:
http://www.iisd.ca/vol12/enb12258e.html.
パネルディスカッション:開会ステートメントに続き、4回のパネルディスカッションが行われた。
パネル1 − 10年後の条約―成果と将来の課題:このハイレベルパネルは、12月15日水曜日に行われた。議論の概要は下記にて閲覧可能:
http://www.iisd.ca/vol12/enb12258e.html.
パネル2 − 気候変動の影響、適応措置、持続可能な開発:このハイレベルパネルは、12月16日木曜日に行われた。議論の概要は下記にて閲覧可能:
http://www.iisd.ca/vol12/enb12259e.html.
パネル3 − 技術と気候変動:このハイレベルパネルは、12月16日木曜日に行われた。議論の概要は下記にて閲覧可能:
http://www.iisd.ca/vol12/enb12259e.html.
パネル4 − 気候変動の緩和:政策とその影響:このハイレベルパネルは、12月16日木曜日に行われた。議論の概要は下記にて閲覧可能:
http://www.iisd.ca/vol12/enb12259e.html.
ステートメント:国連機関、特別組織、地域グループによるステートメントは、12月15日水曜日に聞くことができた。これらステートメントの概要は、下記にて閲覧可能:
http://www.iisd.ca/vol12/enb12258e.html.
オブザーバー組織のステートメントは、12月17日に聴講できた。国際エネルギー機関は、エネルギー部門からの温室効果ガス排出量が依然として大幅に増加していることが予測から明らかと成っていることを指摘し、各種技術を開発し、エネルギーのニーズに応える形で、実施、管理する必要性を、指摘した。
International Institute of Refrigerationは、冷蔵工場からの気候変動への影響の80%がエネルギー消費によるものであると説明し、冷蔵庫のエネルギー効率向上に努力していると述べた。
OPECは、OPEC加盟国への政策措置の悪影響を考慮するべきであると述べ、途上国による気候変動への新たな約束が呼びかけられていることに懸念を表明し、 緩和を他の差し迫ったニーズ以上に優先させるよう、途上国に期待することはできないことを、強調した。
経済協力開発機構(OECD)は、OECDが、経済効率の高い形で環境目標を達成するため、市場本位手法の利用を促進していると述べ、解決策を探るための経済、社会、環境上の見通しをまとめるOECDの組織能力を強調した。
Asian-African Group Legal Consultative Organizationは、過去10年間で行われた行動を賞賛し、協力精神の下、さらなる行動が必要であることを強調した。
アジア開発銀行は、アジア太平洋地域が経済発展と環境劣化の両方を経験したと指摘し、途上国と援助機関は、気候変動問題を、それぞれの戦略やプログラムに十分組み入れることを確保しなければならないと、強調した。
地方政府は、CDMとJIの規則に、市場の変換を促進する地方政府の政策を含め、UNFCCCが、地方政府の行動を認め、UNFCCCが、地方政府にUNFCCC の将来のイベントでの特別な立場を与えるよう、求めた。
The Inuit Circumpolar Conferenceは、気候変動と人権とを結びつけ、UNEPが、低地国、小島嶼諸国、そして北極圏など、脆弱な地域の住民間の議論を進めるよう、提案した。
研究および独立NGOsは、政策立案者たちとの協議を行う必要性を強調した。Global Unionsは、政策決定プロセスに市民社会の代表が参加する限りにおいて、温室効果ガス排出量のより大胆な削減を支持した。The
Business Council for Sustainable Energyは、温室効果ガス排出削減を促進するため、市場本位のアプローチが重要であることを強調し、また議定書の非締約国の企業に対し、 地球規模の気候変動への対応に参加できる機会を与える必要性を、強調した。ビジネスおよび産業のNGOsは、気候変動を解決するには、地域のそして地方の状況を考慮しなければならないと述べた。Foro
del Buen Ayreは、2005年に予定されるセミナーへの市民社会の参加が、制約される可能性に懸念を表明した。
The Climate Action Networkは、G-77/中国に対し、サウジアラビアが打ち立てた「障害」を拒否するよう促した。The Union of Concerned Scientistsは、Climate
Action Networkの立場で発言し、次の交渉ラウンドは、次のものに集中するべきであると述べた:附属書I締約国によるさらなる排出削減、クリーンな技術の途上国への急速な展開、気候変動の影響に対応する適応措置。Mapuche
Peopleの代表は、原住民社会のUNFCCCプロセスへの参加を高める必要があることを強調した。World Council of Churchesは、「2013年以後」の交渉を、便益と負担の公平な配分、予防、もっとも脆弱なものの優先、最大限のリスク削減に集中する、原則本位のアプローチに焦点を当てるべきであると述べた。
閉会プレナリー
非公開の折衝は、予定されていたCOP閉会時間を過ぎても続いた。参加者は、セミナーの提案、適応作業プログラム、LDC基金およびSCCFの詳細、決定書5/CP.7の実施に関する合意を含めた「パッケージ」全体についての同意に達するべく、未解決の問題を取り上げた。12月18日午前5時54分、参加者は、保留議題に関する決定書と結論書を採択するため、閉会プレナリーに集合した。COP-10副議長のPomoshnikovが、特に、適応と緩和そして政策措置に関する行動について非公式な交換を促進するため、政府専門家のセミナーを、SB-22に連続する形で開催するとの提案を提出した。このセミナーでは、全てのUNFCCC締約国が、プレゼンテーションを行う資格を有する。出席者は、自分たちのプレゼンテーションを補う補足データ掲載のセミナー刊行物に、関心を促すことができ、また事務局は、プレゼンテーションの原稿とこの補足データをホームページに掲載するよう求められる。
インドは、事務局がセミナーの議事録を入手可能とすること、そしてそれは、途上国によるさらなる約束に向けたプロセスに結びつける意図を持つものではないことを明記するよう、提案を修正することを示唆し、サウジアラビア、中国、他のいくつかのG-77/中国の締約国はこれを支持したが、EU、ロシア連邦、南アフリカ、AOSIS、その他いくつかの附属書I締約国は、これに反対した。締約国は、オマーンとブラジル.による妥協案を検討した。二回の非公式討議の後、アルゼンチンが、セミナーの議事録は締約国による検討のため事務局により入手可能なものとされるが、このセミナーは、新しい約束に結びつく交渉のために開かれるものではないことを念頭に置くとする文章を加えるよう、提案し、締約国はこれに合意した。
締約国は、その後、決定書5/CP.7の実施に関する決定に加えられた適応作業プログラムを取り上げた。2003年5月に開催された保険関係行動に関するワークショップへの言及、およびツバルが気候変動にだけ言及するよう要求した「影響、脆弱性および適応に関するSBSTA作業計画」というセクションの題目について討議した後、締約国は決定書を採択した。
最後に締約国は、LDC基金に関する決定書について議論した。非公式な折衝とプレナリーでの議論の後、締約国は合意に達することができず、この問題を、SBI-22に先送りすることで合意した。
COP 報告担当のSylvia McGillは、セッションについての報告書(FCCC/CP/2004/L.1とAdd.1)を提出し、締約国はこれを採択した。
副議長のPomoshnikovは、アルゼンチンとブエノスアイレス市民への感謝を表明する決議案(FCCC/CP/2004/L.5)を提出し、締約国はこれを、拍手をもって採択した。ガンビアは、LDCsの立場で発言し、気候変動に対するLDCsの脆弱性を想起した。COP-10主催国としてのアルゼンチンに感謝する追加の閉会発言に続き、副議長のPomoshnikov
が、出席者と事務局に感謝し、12月18日土曜日午前10時57分、閉会の槌を打った。
家を築く:気候変動の建て方
2004年は、国連気候変動枠組条約およびその京都議定書にとって大きな意味のある年であった。この年は、UNFCCC発効10周年にあたり、このため、多くのものが、過去10年間で達成できた進展について、達成感を持って振り返った。加えて、世界の大半は、ロシア連邦の京都議定書批准で、議定書が2005年初めに発効することから、次の十年間でも緩和努力の継続が確保されたとして、これを祝った。
議定書の発効を間近に控え、「家の中」の秩序を確保するため、締約国は、マラケシュ合意以降の未解決の問題を片付けるべく、COP-10に集まった。加えて、締約国は、この機会を、プロセスの構成要素を再評価し、将来の気候変動政策に関する新しい協議の枠組みについて議論する場ととらえた。ここでの簡単な分析は、UNFCCCプロセスが「新しい一つの章」をはじめるにあたり、その再検討を試みるもので、適応や緩和、後発開発途上国(LDCs)のニーズ、そして気候変動に対する将来戦略の問題を検討する。
緩和と適応:レンガとしっくい
COP-10は、気候変動への政策対応における二つの主な構成要素、緩和と適応を強化する機会を、参加者に提供した。事実、今回初めて、適応が緩和と同等に扱われ、このため、COP-10 は、「適応COP」と称されるほどであった。しかし、一人の参加者は、COPにこのふさわしからぬ呼称がつけられるのは3回連続であると指摘し、COP-10は「適応の大失敗」と呼ぶ方がふさわしいと述べた。
いくつかの先進国および途上国が、それぞれの地域における極端な天候現象の増加を証言し、また北極気候影響評価など他の最近の科学的評価でも気候変動の影響に注目が集まっていることから、適応が極めて重要であることはますます明白になっており、各国は、気候変動に適応し、また極端な天候現象から復旧するために相当額の費用を負担する必要がある。とはいえ、他のものは慎重な姿勢を表明し、極端な天候現象と気候変動の間の結びつきには何の証拠もないと主張した。このため、「適応パッケージ」での合意達成は、極めて困難な闘いとなり、気候変動の影響に対応することの緊急性は、交渉の中では明確に現れなかった。
多くの参加者は、小島嶼開発途上国(SIDS)およびLDCsによる気候変動の破壊的な影響への適応に、支援を提供することには賛成したが、世界が化石燃料から離れるにつれての対応措置の影響を考えるべきとの一部の国の要求により、行き詰まりとなった。長かった金曜日の夜は土曜日の朝まで続き、COPの終了時、参加者は、対応措置の影響に対処するための支援をとの要求と、気候変動の悪影響への適応に支援をとの要求のバランスをとる適切な調整ができるかどうか、何度か疑いを持つ瞬間があった。最終的には、一つの適応パッケージが採択されたが、これは、特に、気候変動の悪影響への適応に対する措置の更なる実施を容易にするとともに、対応措置の影響に関し、モデル化および経済的多角化に関してもさらに行動をとりやすくするものである。合意の機会は少ないとみるものもいる雰囲気の中、この妥協文書は、だれも特に喜んでいるものはいないことから、成功といえる可能性が高い。
天井の割れ目
後発開発途上国―気候変動の影響に最も脆弱な国の一部―は、地球環境ファシリティー(GEF)を通しての、適応の全コスト分資金供与に関する決定書を、2年連続して確保できなかった。LDC基金の全ての資金源は、GEFを通すものとなっている。LDC基金の直面した問題は、UNFCCCの枠内で適応を取り上げる場合の根幹の問題に光を当てるものであった。適応は、開発になくてはならないものであり、このため、適応を志向するプロジェクトは、どれも、UNFCCCの範疇に完全に収まるわけではなく、むしろ防災や水の管理、砂漠化防止、あるいは生物多様性の保護など、開発の他の要素が含まれる構成部分を持っている。この問題は、プロジェクトが多数の分類に当てはまる場合、明確な共同作用や多数の便益により早期に承認されるというよりは、多様な分野であるため必要となる修正の連続により、承認するのがより複雑にまた困難になってしまうとする、GEFプロジェクトディレクターの極めて率直な発言で、明らかにされた。
この問題に加え、適応プロジェクトは、より大きな国内または現地の開発プロジェクトに則ったもの、または組み込まれたものであるのが一般的であり、このため、GEFによる資金供与は、コストの一部に対するものでしかない。言い方を変えると、一つの国が、洪水防止のプロジェクトへの資金供与を求める場合、GEFは、気候変動が原因で、あるいは気候変動の結果引き起こされる、洪水による追加的な害に比例する部分だけに資金を提供できるにすぎず、残りは、他のいくつかの組織による共同出資を受けなければならない。LDCsからの訴え、特にSIDSからのそれは、まさにこのパラドックスにあるので、LDC基金での資金が利用可能であったとしても、適切な共同出資者を見つけることの困難さや追加コスト計算の煩雑さにより、LDC基金内での資金源は、実質的にほとんどアクセス不可能なものとなっている。
問うべき問題は、UNFCCC締約国に、従来の開発援助手法には当てはまらない複雑で緊急性のある問題に対処するために必要な組織的柔軟性を提供する意思があるかどうか、である。基本的には、LDCsへの資金源移転は、直接的な気候変動問題ではなく、実際は開発の問題であり、別なところで扱われるべきであると、いうものがいる。他のものは、それほど急ごうとはせず、資金提供基準を含め、これら基金の運用化で適切な解決策が見つかるまで、必要な限りの時間的余裕を、資金メカニズムに認めようとしている。これらもっとも脆弱なものは、この問題の緊急性について、これとは異なる意見をもっているが、COP-10の成果から、LDCsには、産油国や大規模温室効果ガス排出国のもつ交渉取引能力が欠けていることは明らかである。UNFCCCが最も脆弱なものの適応に強力な支持姿勢を示すには、LDCsは、交渉の中での取引能力を取り戻す方法を見出し、既存の資金供与構造の中に、たとえぴったりではなくても、はめこめるような実施可能な提案を提示しなければならないだろう。一方、先進国は、GEF内でのこの問題の分析を急がせ、この問題に対処するために必要な意思や柔軟性をGEFに与える、創造性のある解決策を出す必要があるだろう。
2013年以後の青写真
最近発表された、脅威、挑戦、変化に関する国連ハイレベルパネルの報告書では、気候変動に対応する長期戦略について、各国とも行動を起こし、交渉を開始しなければならないことが、強調されている。さらに、京都議定書は、締約国が2005年までに2013年以後の約束について検討を開始するよう、求めている。COP-10で参加者が直面した挑戦は、議定書の非締約国をこのプロセスにどう取り込むか、そして新しい約束を課されることに対する多くの途上国の懸念をどう和らげるかであった。参加者は、将来の約束について、具体的にいつどうやって議論するかの問題について、非公開で苦心することとなり、意見は、極めて多様なものとなった。一部のものは、気候体制の未来について公開で議論するよりも、一連の非公開の会議またはセミナーを望んだ。しかし数カ国は、それでは将来の約束全体を議論するには不適切であると感じ、一部の議論では、各国とも、気候変動問題の議論を、UNFCCC
プロセスに限定し、小島嶼途上国の持続可能な開発に関するバルバドス行動プログラムの10年後レビュー(BPOA+10)のための国際会議や、世界防災会議(WCDR)または国連持続可能な開発委員会 (CSD)といった他のプロセスとの連携を見せまいとするようであった。
一方、いくつかのNGOsは、最近の国内選挙結果を念頭に、最大公約数での意見の一致を得、より進歩的な将来約束を促進することを望みに、議定書の非締約国抜きで進めるよう、参加者に促した。COP最終日の徹夜の集中折衝の後、参加者は、新しい約束に結びつく交渉に道を開くものではないセミナーを2005年に一回開くことで合意した。しかし、一部のものは、この文章は、セミナーの成果に基づいてそのような議論が開始されることを排除するものではないと指摘した。
一人の専門家によると、セミナーの成果は、最終的には、締約国間での信頼と、率直な意見交換を強化し、おそらくは、最近のCOP会議での技術的な焦点を越えたものへと動くものとするような環境に、締約国を集めるかどうかの企画者の技術に依存する。一部のNGOsおよび科学者は、このプロセスに透明性が欠けていることへの懸念をすでに表明しており、より広範な市民社会のアクセスを呼びかけた。現在のところ、政府専門家だけが参加可能となっている。また、これらのセミナーは、2005年に行われる他のいくつかの極めて重要なプロセス、たとえば千年紀宣言の実施進展レビュー、既存の既往変動の実施に関するCSDによるレビュー開始、COP議長団の交代、G-77/中国の新しい議長国―ジャマイカ、などの最中になる。また、気候変動問題を優先するとの計画をもつ英国が、先進8カ国(G8)とEUの両方の議長国となる。こういった全ての出来事が、セミナーの方向性や成果に、間違いなく影響を与えるであろう。
結論
終了1時間前までは、多くのものが、COP-10での成果の可能性に悲観的であった。セミナーに関する合意は、アルゼンチンにとっての勝利であるだけでなく、一部締約国の重要な国内政策立案者にとっても勝利でもある。セミナーと適応に関する合意ができたこと、そして土地利用、土地利用の変化、森林問題が終了したことで、まだ解決しない問題が多く残っているとはいえ、これまでの10年間に大きな成果を挙げることができたと十分言えるのではないか。しかし、COP-10で完全に明らかになったことは、一部の締約国が2013年以後の交渉に入る用意のないことである。現在望める最善のことは、附属書I締約国がそれぞれの排出削減の約束を遵守し始め、議定書メカニズムの実施が開始されることである。もし附属書I締約国が、排出削減は可能で発展とも両立できることを証明するなら、もし炭素市場がそして/または他のツールやインセンティブが設置されて、他の締約国も参加することの利益を実感できるなら、そしてもし気候変動の影響によるコストが肥大してくるなら、国際社会は、気候変動に対して世界的な協調対応に向け、さらに前進する用意ができる可能性がある。
エアロゾルの気候への間接影響に関する専門会議:この会議は、2005年1月5-7日、英国のマンチェスターで開催される。詳しい情報は、下記に連絡:
Dan Murphy, NOAA、電話:1-303-497-5640、fax:1-303-497-5373、電子メール: Daniel.M.Murphy@noaa.gov、インターネット:
http://www.al.noaa.gov/igac/
SIDSの持続可能な開発に関するバルバドス行動プログラム(BPOA)の10年目のレビューに関する国際会議:この会議は、2005年1月10-14日、モーリシャスのポートルイスで開催される。これに先立ち、1月8-9日、
BPOAのさらなる実施に向けた戦略に関する審議を進めるため、2日間の非公式折衝が行われる。詳しい情報は、下記に連絡:
Diane Quarless, UNDSD, SIDS Unit、電話:+1-212-963-4135、fax: +1-917-367-3391、電子メール: mauritius2004@sidsnet.org インターネット:
http://www.un.org/smallislands2005/
地域社会レベルでの気候変動への適応に関する国際ワークショップ:このワークショップは、2005年1月16-18日、バングラデシュのダッカで会合する。詳しい情報は、下記に連絡:
事務局:電話 +880-2-885-1237、fax: +880-2-885-1417、電子メール:
ccadaptationorkshop@bcas.net 、インターネット:
http://www.ihdp.uni-bonn.de/Pdf_files/Dhaka2005.pdf
災害削減世界会議(WCDR):WCDRは、2005年1月18-22に智、日本の神戸-兵庫で行われる。詳しい情報は、下記に連絡:
UN/ISDR事務局、電話: +41-22-917-2529、fax: +41-22-917-0563、電子メール::
isdr@un.org、インターネット:
http://www.unisdr.org/wcdr/
危険な気候変動の回避:温室効果ガス安定化に関する科学シンポジウム:この会議は、2005年2月103日、英国、エグゼターのHadley Centre for Climate
Research and Prediction (Met Office)で会合する。詳しい情報は下記に連絡:
Rhian Checkland、電話: +44-20-7008-8139、fax: +44-20-7008-8206、電子メール:rhian.checkland@cvg.gov.uk、インターネット:
http://www.stabilisation2005.com
RIO 05 会議―世界の気候とエネルギーイベント:Rio 05会議は、2005年1月15-17日、リオデジャネイロで、2005年2月18-20日、ブラジルのFortalezaで行われる。詳しい情報は下記に連絡:
Vanessa Espi、組織委員会、電話: +55-21-2233-5184、fax: +55-21-2518-2220、電子メール: info@rio5.com、インターネット:
http://www.rio5.com
PRITHVI 2005:エネルギー効率と再生可能エネルギー:このGlobal Eco-Meetは、2005年2月19-28日、インド、ケラーラ州、Thiruvananthapuramで開催される。詳しい情報は下記に連絡:
Swadeshi Science Movement、電話: +91-484-239-3242、fax: +91-484-239-3256、電子メール: ssmkerala@eth.net、インターネット:http://www.prithvionline.org/default.asp
UNEP GC/GMEFの23回セッション:UNEP理事会/Global Ministerial Environmental Forumは、2005年2月21-25日、ケニアのナイロビで開催される予定である。詳しい情報は下記に連絡:
Beverly Miller、UNEP Governing Council セクレタリー、電話: +254-2-623431、fax: +254-2-623929、電子メール: beverly.miller@unep.org、インターネット:
http://www.unep.org
炭素市場インサイト・イベント2005年:この年次イベントは、排出コンサルタントのポイントカーボンが企画し、2005年3月1-3日、オランダのアムステルダムで行われる。詳しい情報は下記に連絡:
ポイントカーボン組織委員会、電話: +47-924-29-400、fax:+47-925-70-818、電子メール: conference@pointcarbon.com、インターネット:
http://www.pointcarbon.com/category.php?categoryID=286
エネルギーと環境に関する第9回カイロ国際会議(EE9):この会議は、2005年3月13-19日、エジプトのカイロとSharm El-Sheikhで行われる。詳しい情報は下記に連絡:
Ralph Kummler、Wayne State University、電話: +1-313-577-3775、fax: +1-313-577-5300、電子メール: kummler@chem1.eng.wayne.edu、インターネット:
http://ee9.sat-eng.com/index.htm
IPCC-23:気候変動に関する政府間パネルの第23回セッションは、2005年4月8日、エチオピアのアジスアベバで予定されている。詳しい情報は下記に連絡:
IPCC事務局、電話: +41-22-730-8208/84、fax: +41-22-730-8025/13、電子メール:IPCC-Sec@wmo.int、インターネット:
http://www.ipcc.ch/calendar2005.htm
CRIC-3:国連砂漠化防止条約の条約実施レビュー委員会の第3回会合は、2005年5月2-11日、ドイツのボンで予定されている。詳しい情報は下記に連絡:
UNCCD事務局、電話: +49-228-815-2802、fax: +49-228-815-2898/99、電子メール: secretariat@unccd.int、インターネット:http://www.unccd.int/cop/cric3/menu.php
持続可能なエネルギーに関する第5回グローバルフォーラム(GFSE) −バイオマスでの国際協力強化:GFSE-5は、2005年3月11-13日、オーストリアのウィーンで、「バイオマスでの国際協力強化」の主題で行われる。詳しい情報は下記に連絡:
Irene Freudenschuss-Reichl、オー^ストリア外務省、電話: +43-5-01150-4486、fax: +43-5-01159-274、電子メール: irene.freudenschuss-reichl@bmaa.gv.at、インターネット: http://www.gfse.at/gfse5_preannouncement.htm
炭素エキスポ2005年:このイベントは、2005年6月11-13日、ドイツのケルンで開催される。詳しい情報は下記に連絡:
Robert Dornau、電話: +41-79-689-2242、fax:+41-22-839-3181、電子メール:
dornau@carbonexpo.com、インターネット: http://www.carbonexpo.com/
GEF協議と委員会会合:地球環境ファシリティー委員会会合とNGOとの協議は、2005年6月6-10日、米国ワシントンD.C.で行われる。詳しい情報は下記に連絡:
GEF事務局、電話: +1-202-473-0508、fax: +1-202-522-3240、電子メール:
secretariat@TheGEF.org、インターネット: http://www.gefweb.org/Outreach/Meetings_Events/meetings_events.html
第22回UNFCCC補助機関会合:SB-22は、2005年5月16-27日、ドイツのボンで開催される。詳しい情報は、下記に連絡:
UNFCCC事務局、電話: +49-228-815-1000、fax: +49-228-815-1999、電子メール: secretariat@unfccc.int、インターネット:
http://www.unfccc.int
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