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CDM理事会 質疑応答(第14回CDM理事会分)(6/16)
議長のキラーニ氏から13件中9件の新方法論が承認されたことや、DNA(Designated National Authority)設置が63ヶ国にのぼること、方法論を統合するアプローチ(Consolidated
methodology:再生可能エネルギーによる電力置き換え案件とランドフィル案件が対象)について今後も継続して取り組むことなどが紹介された。質疑応答では、CDMの手続きの複雑さとスピードの遅さを厳しく指摘する声もあった。 |
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気候変動政策に対応するための組織作り(主催 OECD)(6/17)
CDMの実施にあたり、ホスト国サイドのプロジェクト受入・実施に関する組織面の弱さが1つのネックであり、可能な限り「組織的なアプローチ:institutional
approach」によることが重要であることが紹介された。国により事情は異なるとはいえ、CDMを確実に実施するには、ホスト国サイドにも専任組織は無理でも省庁横断的に気候変動政策を担うような組織が強化される必要があるとした。関連で南アフリカ協和国のDNAの考え方の例が紹介された。 |
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JI(共同実施プロジェクト:京都議定書6条)について(主催 UNFCCC)(6/18)
モスクワで今年5月26、27日に開かれたJI実施に関するUNFCCCワークショップの紹介があった。関連してロシアからは透明でシンプルなルール作りに期待がよせられた。東欧諸国と西欧諸国や世界銀行PCFがMOU(Memoranda
of Understanding)を結んでおり、これがプロジェクトを円滑に進める1つの鍵であることが紹介された。また、CDMの経験をJIに生かすことが重要なことも確認された。 |
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GEO(Group on Earth Observation)とGCOS(Global Climate Observing System’s) (主催 アメリカ政府代表団)(6/18)
GEOは48カ国・29の団体から成り、EU・日本・米・アフリカの4共同議長で運営されている。今年4月25日第2回EOサミットで、10年実施計画(10-Year
implementation plan)に関する概要文書が採択され、それに基づき行われる10年計画のドラフト策定作業の概要について紹介があった。対象分野は、災害、健康、気候、水、エコシステム、農業、生物多様性である。また、GCOSはこれらの作業に必要なデータの整備・メンテ等を行うことになるが、既存のシステムをうまく融通して機能を拡大し、世界規模で機能横断的に持続的な観測ができるものを目指すことでGEOと連携することが紹介された。
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Bio-CF、Community Development -CF(主催:世界銀行)(6/19)
バイオカーボンファンドと、地域開発ファンド(CDCF)について紹介があった。
いずれも実施が難しいとされる小規模なプロジェクトが対象となっており、その成功事例と投資へのメリットが紹介された。特にCDCFは3~6ドル/t-CO2という高いクレジット価格、多くの案件による幅広いポートフォリオによるリスクヘッジ、CDMの承認方法論を使う安全さ、2012年までに60~70%の償還の保証などが紹介された。
また、カーボンファイナンスに関するコロンビアの3事例が紹介され(風力発電、水力発電・水供給、下水利用)、発電により既存の排出から低排出発電に置き換えることに加え、生じたクレジットによる資金によりさらにプロジェクト実施へ投資が続くSD-Cycle(持続的発展循環)となることが紹介された。また、CDM/JIのためのキャパシティビルディングや技術評価に関しCarbon
Fundの案件をサポートするCF-Assistという世界銀行の組織についても紹介があった。 |
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Ecological debt (主催 ベルギー政府、ゲント大学)(6/19)
自国の活動で他国の環境に悪影響を与える活動をEcological debt として定量的に把握する試みである。例えば、一人あたりの排出量が持続的発展を維持する水準より高い分をカーボン負債として定量把握するものである。要は排出者(汚染者)は、環境に対しダメージを与えた分だけ支払え(polluter
pays)という発想に基づき、多国間の環境協定などでこの負債概念を用いて交渉・約束を取り交わすのがお互いの排出削減に有効である、というものである。温暖化対策という視点でも興味深いアプローチであるが、主催したベルギーのエネルギー事情がこの発想のもう1つの原動力であるとも考えられる。ベルギーは戦後すぐまではエネルギーを自給していたが、石油・天然ガス化に伴いほとんどを輸入に頼るまでになっている。エネルギーセキュリティ上輸入化石燃料からの脱出を図る必要があり、その危機感のもと事態打開の動機付けとしてこの枠組を提案していることも一面として感じられた。 |