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ニュースレター
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1994年1月号 |
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BCSDのエコー・エフィシェンシーに関するWork Shop とチャタムハウスの持続可能性とエネルギー産業に関するシンポジウムへの参加について標記会合が11月15日〜19日にかけてそれぞれアントワープ及びロンドンで開催され、清木が出席した。 どちらの会合も、欧州の工業家、研究者等が広範に参加した会議であった。前者のBCSDでは、UNCED 以降のBCSDの活動の基本をエコー・エフィシェンシーの追求に置き特定のサーヴィスの産出に必要な物資・エネルギーの投入を最小化する(所謂ディマテリアゼーション)ことを目標に、工業システムの競争、省エネルギー等の技術開発の推進を図るべきとのコンセンサスがあった。 こうした議論の掘り下げに中心的役割を担っているドイツのWuppestal 研究所では、2040年頃を物質投入を1/10に減らすとの目標を標榜しており、そのための生産物の評価のシステムとしてのMIPS概念の導入を示唆している。この目標それ自体は、余りにもアンビジャスだという批判もありうるが、IPCC報告でもCO2の排出を現状の半分にする必要が提案されているように、中長期的にCO2に限らず極めて大幅な省資源・省エネルギーの推進が必要であることは異論のないことであろう。 他方、チャタムでも持続可能性の関わりで、工業システムの変革、技術の役割、環境と実用等が議論されたが、両方に共通 した重要なテーマとして、環境税の議論が浮き上がっていた。周知のように、EC委員会よりCO2/エネルギー税導入の提案がなされているが、反対論も多く、実際の動きとなっていない。 今回のいずれの会合でもEC委の意思が、環境税(badoへの課税) の導入が所得税や法人税(goods) への減免とパッケージで行われるような、経済の構造改善再浮揚にプラスであるという形で強く打ち出されており参加した産業家も、Netな課税さえなければ、受け入れるのにやぶかさでないという雰囲気が一般 的だったのが印象的であった。 |
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