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ニュースレター
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1994年6月号 |
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明日の資本主義を考える会議(Conference on Tomorrow's Capitalism)世界が地球規模での新経済秩序を模索しているいま、資本主義の新しい形態を考えなければならない。“明日の企業”によって資本主義は長期的にどのような形態になるのだろうか。管理された市場は自由市場に代わり、どんな非効率性が惹起されるだろうか。将来の資本主義の任務はどのようなものになるか。 共産主義が終焉し、国家の役割が小さくなるとともに、企業の機能に大きなスポットがあたっている。株主を始めとする企業の利害関係者の役割も再検討されるようになっている。私的利害は公共財とバランスがとられていなければならない。公共財に対する考え方が変化し、管理された市場が一層自由化されることによって、歴史的・文化的に規定されてきたコーポレート・ガバナンスの性格は変わることになる。従業員、地域社会、顧客および環境主義者の要求は“明日の資本主義”を決定する大きな要因である。企業に求められることは、生産や利潤の追求を控えることではなく、種々の利害を企業のなかに統合することである。企業活動が地球規模化することによってどのような問題が発生し、資本主義にはどのように対応する道があるのか。 「太平洋研究所」(ニューヨーク)は、第一回“明日の資本主義を考える会議”をワシントンで開催した。(財)地球産業研究所は昨年7月“資本主義を考える”国際シンポジウムを実施したことにより、その成果 の発表とともに今後の研究に資するため参加した。本会議にはアメリカ、韓国および日本の学会、官界および産業界から約30名が参加し、コーポレート、ガバナンス論から政治・文化論まで幅広い議論が行われた。 本会議は、第2回が4月28日そして第3回が6月2日にワシントンで開催され、その成果 は本に纏められるとともに、本年末または来年始めに東京またはソウルでシンポジウムが行われる予定である。
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