会員企業の環境への取り組み(16)
中部電力
同社は平成5年1月に、同社の地球環境問題に対する基本理念と行動計画を示した「地球環境6題〜自律と協調」を策定した。
「基本理念」としては、1)
財・サービスの生産という企業本来の活動につてい自らを律すること(自律)と、2)
企業存在の多義性を踏まえ社会の多様な側面と協調すること(協調)を2つの大きなテーマとして掲げ、その中の6つの小テーマ(6題)に分けている。
「自らを律する生産活動のための3題」としては、1)
発電から配電までの生産活動における無駄の排除(無駄のない生産)、2)
生産活動に伴う資源開発、廃棄物等の処理と自然サイクルとの調和(自然を損なわない生産)、3)
自然や我々の周辺にある潜在資源の生産活動での活用(潜在資源を活用する生産)の3題を掲げており、これらにより電気事業独自の対策を講じるとしている。
「社会と協調して地球を守るための3題」では、1)
エネルギー産業としてのお客さまとの関わり、2) 社会の一構成員としての市民との関わり、3)
先進国の一企業としての世界との関わり、の3つの社会との関わりに分け、それぞれの社会の側面
と協調して進める対策を展開するとしている。
これらの基本理念を実現するため、「自律と協調のための行動計画」として具体的な実践項目を70個掲げ、日々の活動の目標としている。70の目標については今後、目標達成状況を自らチェックするとともに、社外に対しても発表していくとしており、その第1回目として今年6月に地球環境問題について、同社の平成5年度の活動実績を記録した「1994年版地球環境年報:地球を考える、エネルギーを考える」を発表した。