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ニュースレター
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1994年10月号 |
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「温室効果 ガス排出削減共同実施」研究委員会について本年3月、慶応大学・黒田昌裕商学部長を座長に首記委員会が発足し、これまで8回の委員会を開催し、現在報告書のとりまとめを行っている。下記の活動の概要を報告する。 1.委員会メンバー(委員は五十音順) 2.研究目的・趣旨と内容 地球温暖化対策として「気候変動枠組み条約」が本年3月に発効したことに伴い、各締約国はその後6か月以内に「温室効果 ガスの排出と吸収源の目録」「排出抑制政策・削減措置の内容」「当該対策の抑制効果 予測」等々を、締約国会議の事務局に通報することを義務付けられている。 これらの項目の中で具体的削減措置の一つとして、他国への温室効果 ガス排出削減に関する技術協力の成果を自国の温室効果ガス排出削減量にカウントできる「共同実施(Joint Implementation)」制度があり、昨年8月の政府間交渉会議(INC)からその内容についての討議が本格的に開始された。 本委員会では、今後のINCでの日本の対応を念頭に置いて「共同実施」に関する下記の具体的論点につき、広く情報収集、意見集約を行い問題点とその対応について提言することを目的としている。 ◇現状における具体的論点 1) 共同実施の主体および相手(政府、民間、国際機関、途上国の入り方、役割等) 2) 共同実施による温室効果
ガス排出削減量または吸収量の算定 3) 共同実施によって得られた削減量
の帰属 委員会では、まず共同実施に関する国際的な議論の状況として、先進国が「途上国と共に共同実施により温室効果 ガスの削減に努力することが重要」という意見であるのに対して、途上国は「気候変動枠組み条約において温室効果 ガス削減のコミットメントを行っている先進国同士のみで共同実施を行うべき」との差があることが明らかにされ、各国とも2000年までに上記の論点について検討し、基本的なルール作りや共同実施プロジェクトの試験的取り組みを行い、経験の蓄積を図ろうとしていることなどが紹介された。 次いで、約5回にわたって日本が共同実施対象として提案でき、かつそれに相応したプロジェクトとしてはどんなものが有るかという点について提案・議論され、各プロジェクトケースに共通 な問題点について議論されたのち、日本として共同実施に取り組もうとした場合に考えられる体制、仕組み、条件、基準等の検討を行った。 〔報告書骨子〕I.共同実施とは II.共同実施をめぐる国際的な議論の状況 III.共同実施ケーススタディ結果
の概要 IV.共同実施の問題点 V.ケーススタディを踏まえた日本国共同実施の考え方 VI.残された課題
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