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ニュースレター
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1997年1月号 |
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「アジア地域における環境技術移転研究委員会」中間報告書より座長:森嶌昭夫 1. はじめに本委員会は、経済発展と環境保全との両立に悩むアジア地域の途上国への環境協力の一環として、環境技術移転に関し、具体的な政策へつながる提言を見いだす事を目的としている。本中間報告は、今後具体策へつながる提言へと議論を進めていく上でのたたき台としてまとめたものである。 2. 委員会での論議の進め方論議を進める上で「環境技術移転」に関わる重要項目を、大きく「情報」、「資金」、「制度他」の3つに分類した。前半の議論では、主に中国を対象として「情報」、「資金」に関して検討した。 3.情報(データベースシステム)電子メディアによるデータベースに焦点をあて検討を行った。アジアの途上国においては、環境分野は、現状では、研究・技術論文データベースの利用等が一部に見られるがあまり活用されていない。この原因、背景は以下と考えられる。 a) 一般的に途上国では、環境技術開発/移転へのインセンティブが低い。 すでに、多くの国/機関が環境技術の情報整備を開始しており、IEAでは従来からの技術情報データベース(ETDE)に加えて'90年から実証済み技術データベース(CADETT)、'95年からIEA温室効果
ガス技術情報交換事業(GG-TIE)の運用を開始している。またUNEPでは、世界各国の環境技術データベース(UNEP/IETC)の構築が推進されている。日本ではAPECバーチャルセンターが'97年4月から運用開始予定である。また、中国においても、国家環境保護局と清華大による国内の環境情報ネットワーク構築のプロジェクトが進行中である。 (2)既存データベースの課題
(3)データベースシステム推進のための施策
4. 資金(1)途上国における資金調達の現状 途上国の企業が環境保全のための投資を行う場合、一般 の設備投資と同じくequityまたはdebtによって資金調達を行う。ただし、何らかの優遇政策が途上国政府、技術の送り手である先進国政府、国際機関などによってなされるケースがある。 (2)途上国における資金調達の課題 途上国では、企業の大部分を占める中小企業による環境保全投資をいかに進めるかがポイントとなるが、現実には以下のような問題点があるため進んでいない。
(3)資金調達推進のための施策 環境技術移転促進のためのより具体的な施策は、一般 的に以下の様に分類される。 |
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