温暖化とは、温室効果 ガス *濃度の上昇により気温が上昇する現象をいう。近年、人間活動により、急激に温室効果 ガス濃度が上昇しており気候変動への影響が懸念されている。
*)温室効果 ガス:大気中に存在し、地表からの放射熱の一部を反射する。地球の気温は、太陽光からの熱と地表からの放射熱およびその反射熱とのバランスで決まる。
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影響・大気循環、海流循環の変化; 現状と予測現状 予測 出典:IPCC資料 ・個別排出量'90年データ 単位;万t
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影響は、他の大気汚染物質と複合して生じ、樹木の枯死、湖沼の魚類の死滅および建造物の溶解等を発生させる。
現状
特に、欧州、北米地域で被害が大きい。
・植物への影響;ドイツ・シュバルツバルトの樹木約50%に、黄変、枯死等が発生
・湖沼への影響;スウェーデン、ノルウェー、カナダ等の湖で魚類が死滅
・建造物等への影響;アテネ・パルテノン神殿、ローマの遺跡等の建造物の一部が溶解
・世界
'85 長距離越境大気汚染条約/ヘルシンキ議定書
→SOx排出量を '93年までに '80年レベルの30%減とする。
'88 ソフィア議定書→NOx排出量を '94年までに '87年レベルで凍結する。
・日本
'83,'88 環境庁/第1、2次酸性雨調査
→pH4 の雨を計測したが、被害は不明確。
近年、特に発展途上地域において熱帯林が激減しており、木材の不足を始め、気候変動への影響、野生生物種絶滅の促進等が懸念されている。
・無秩序な焼畑農業、不適切な商業伐採、過放牧等
背景に、急激な人口増加、貧困、低い土地生産性、土地利用政策・制度の不備、不適切な開発等の問題がある。
・林産物、食料、工業材料、薬品等の供給不足
・生物種の絶滅促進(全生物種の約半分が熱帯林に生息)
・CO2固定化等の気候変動緩和機能の低下
現状
・減少面積;1540万ha/年(過去10年間)(日本国土の約40%に相当)
出典:
FAO資料
・世界
'85 FAO/熱帯林行動計画
'86 国際熱帯木材機構(ITTO)設立
・日本
植林協力、古紙再生利用等の取り組みを進めている。
砂漠化とは、乾燥、半乾燥及び乾燥半湿潤地域における、さまざまな要因に起因する乾燥化、土壌の侵食及び塩性化等の土地の劣化をいう。近年は気候的要因よりむしろ人為的要因の方が大きいと考えられている。
・気候的要因;地球規模での大気循環変動、干ばつ、乾燥化
・人為的要因;過放牧、過耕作、薪炭材の過剰な採取等の生能系の
許容範囲を超えた人間活動
発展途上地域では、貧困、人口増加等の問題が背景にある
・食糧生産基盤の悪化
・薪炭材の不足
・気候変動への影響→温暖化による砂漠化の促進
・貧困の加速、難民の増加等
現状
・世界の乾燥地の約70%(約36億ha)、世界人口の1/6が、砂漠化の影響を受けている。
予測
・砂漠化の進行は、降雨依存農地では、さらに加速。放牧地では、同等。灌漑農地では、対策により現状維持または多少改善。
出典:UNEP資料
・世界
'77 国連/砂漠化防止行動計画
'92 地球サミット/砂漠化防止条約策定合意
'93 第一回砂漠化防止条約政府間会議
'94 砂漠化防止条約採決
・日本
主として植林や乾燥地農業の観点からアフリカ、アジア、中南米を中心に援助活動を進めている。
現在、科学的に明らかにされた野生生物種は、
150万種~ 160万種、推計では 500万種~1000万種と言われているが、今世紀に入り、絶滅する生物種の数が加速度的に増加して来ており、2000年までに約15%が絶滅すると予測されている。
出典:IUCN、米国政府特別調査資料
・絶滅要因とその内訳
生息環境の悪化 ;67%
乱獲 ;37%
浸入種の影響 ;19%
食物の不足 ; 4%
殺害、偶発的捕獲等; 5%
注) 一つの種について複数の要因があるため合計は 100%にならない。
出典:IUCN資料
・野生生物は、人間にとっても以下の点で直接的に役だっており、絶滅によりこれらが失われる。
;食料、燃料、衣料、装飾、医薬品の原料等
・生態系の変化による地球環境への影響
・絶滅速度(推計)
恐竜時代 1種/1000年
1900年 1種/年
1975年 1000種/年
1975~2000年 40000種/年
出典:N.マイヤーズ「沈み行く箱舟」
・世界
'71 ラムサール条約→水鳥保護
'75 ワシントン条約
→野生生物の国際間取引の規制
'92 地球サミット/生物多様性条約
→生物種保存、遺伝子資源の配分
・日本
上記等の国際条約に署名
世界人口は、産業革命後上昇し始め、20世紀後半に急激に増加し始めた。特に、発展途上地域での増加が著しく、資源、環境等への影響が懸念されている。
・増加基礎人口の拡大
・保健、医療技術等の進歩による死亡率の急激な低下
・発展途上地域での貧困、女性の教育不備・社会的地位の低さ→多産化
・財貨、健康、住宅、サービス等の対応不備
・地球環境への影響;
資源(エネルギー、食物、水等)消費の急増
開拓地拡大による森林破壊、生物種絶滅促進
都市部集中によるスラム化、地域環境汚染等
・世界人口; '93年57億人→2050年
100億人(増加分の91%が発展途上地域)
・増加率 ;世界+2%/年 先進地域+0.4 %/年
・合計特殊出生率(女性1人当たり出産数);発展途上地域4.2 、先進地域1.9
出典:国連資料
・世界
'54 ローマ世界人口会議(専門家会議)
→以後、十年毎に国際会議を開催
'94 カイロ国際人口会議(第三回政府間会議)
→「新行動計画」採択
・日本
上記等の国際的活動に参画