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ニュースレター
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1999年11月号 |
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COMMITTEE | |||||||||||||||||||||||||||||||||
21世紀はアジアの時代と言われている。経済規模は欧米を凌駕し、アジアの伝統文化が蘇り、過去数百年の欧米主導型世界が、新しい東西並立型に変わる。大規模な市場と多様な文化は世界中の人々により多くの可能性を与え、繁栄と平和が一層身近になる。アジア途上国の発展は、アジアだけでなく、欧米にとっても益が多い。ここ20年来継続してきたアジアの驚異的な経済成長は、アジアの時代がもうすぐそこまで来ているように思わせる。しかし、この経済発展も、近年になって様相が変わってきた。この変化は、単なる周期的な変動ではなく、これまでアジア発展の基礎となっていた様々な条件がもはや従来通 りに作用し難くなってきたためであるかも知れない。また、経済力向上はナショナリズムの先鋭化と軍事力の強化をもたらし、安全保障に新しい問題を生み出すという懸念もある。 このような状況の中で、地球産業文化研究所では、日本の今後の戦略を立てる上で考えておくべき事を検討するため、21世紀初頭アジアの将来を大胆に展望して見よう、という目的で、「アジアの総合的展望」という名の研究に着手した。これからのアジア産業経済を考えるにも、単に経済分野を見るだけでは不十分で、産業経済を条件づける他の様々な要因を視野に入れ、総合的に検討する必要がある。この研究は、文化、社会、環境、安全保障といった各分野の専門家、および中国やインドなど地域の専門家集団による研究委員会組織で行い、今年度内には最初のまとめをする予定である。委員会は下記に示すように、青山学院大学の天児慧教授を委員長として11名の研究者からなる。各委員は、分担領域を中心に、アジアの現段階をどのように把握するか検討し、今後の約20年間における方向性、将来見通 しを強く拘束すると考えられる因子を摘出することになっている。 「アジアの総合的展望」研究委員会委員および担当
(石田 靖彦)
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