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2004
年 3号
Report
平成15年度
「ツーリズムの競争力強化に向けた産業的対応」
研究委員会報告書
平成15年度日本自転車振興会補助事業
21世紀のツーリズム産業は巨大な市場を形成すると予想され、世界はこの市場をめぐるグローバル競争の時代を迎えている。とりわけ観光をはじめとする多様な目的をもったビジターの集客や誘客は、国・都市・農山魚村における経済的活力を生み出す新たな源泉として期待されており、この市場をめぐるビジネス・チャンスをどう活かすかによって国や地域の活力に大きな差が生じてくるとみられる。
こうした状況の下で、ここ数年の間に日本の観光やツーリズムのあり方に関する日本経団連や経済同友会をはじめとする提言が相次ぎ、政府も「観光立国」を掲げて2010年までに1000万人の外来客誘致を目指したビジットジャパン・キャンペーンを展開している。
新時代における日本のツーリズム振興に向けた本格的取組みは始まったばかりであり、今後検討を要する問題や取組むべき課題が数多く残されている。
そこで、当財団では平成15年度において「ツーリズムの競争力強化に向けた産業的対応」研究委員会を設置し、数多くの検討課題の中から、国や地域における集客の競争力を決定づける要因は何か、また、この競争力を強化するための方策、とりわけ産業的対応はどうあるべきか、といった点に焦点を当てた検討を行った。
本研究でも強調されているように、これからの時代におけるツーリズムは旧来の発想や手法では通用しない分野に変わりつつあり、政府、産業界、および国民(住民)の間での真剣なコラボレーションが求められる分野である。本研究の成果が、産業界のみならず今後のツーリズム新興方策の展開の有効な指針となれば幸甚である。
研究委員会名簿
(敬称略、委員は五十音順)
委員長
福川 伸次
(株)電通顧問
委員
青山 佳世
フリーアナウンサー
東 徹
日本大学商学部教授
小島 明
日本経済新聞社専務取締役 論説担当
小林 英俊
(財)日本交通公社理事 観光マーケティング部長
島川 崇
(株)日本総合研究所研究事業本部新社会創造クラスター研究員
田中 秀範
(株)電通プロジェクト・プロデュース局シニアプロデューサー
寺前 秀一
(社)日本観光協会理事長
橋爪 紳也
大阪市立大学大学院文学研究科アジア都市文化学専攻助教授 工学博士
藻谷 浩介
日本政策投資銀行地域企画部参事役
安岡 譲治
(株)オリエンタルランド広報部長
専門委員
中村 純子
横浜商科大学商学部貿易・観光学科講師
講師
岩森 耕太郎
川崎商工会議所企画広報部次長
三枝 茂樹
神奈川県企画部京浜臨海部活性推進課副主幹
陪席
中富 泰三
経済産業省大臣官房企画課政策企画室長
大西 英司
経済産業省大臣官房企画課政策企画室経済産業事務官
石井 裕晶
経済産業省商務情報政策局サービス政策課課長
佐藤 彰
経済産業省商務情報政策局サービス政策課課長補佐
野村 洋貴
経済産業省商務情報政策局サービス政策課係員
北本 政行
国土交通省総合政策局観光部企画課企画調査室長
事務局
木村 耕太郎
(財)地球産業文化研究所専務理事
本根 正三郎
(財)地球産業文化研究所理事・事務局長
竹林 忠夫
(財)地球産業文化研究所企画研究部長
照井 義則
(財)地球産業文化研究所客員研究員
長谷 章子
(財)地球産業文化研究所企画研究部研究補助員
(平成16年3月現在)
報告書目次
はじめに
研究委員会名簿
概 要
総 論
日本のツーリズム産業力強化のために今何をなすべきか《福川 伸次》
第1部 日本のツーリズムの競争力(集客力)について
第1章 ツーリズムの競争力強化に向けて《小林 英俊》
第2章 新時代における集客力とは―地域間競争とムーブメントの仕掛け《橋爪 紳也》
第3章 海外から見た日本の観光《田中 秀範》
第2部 競争力(集客力)強化に向けた戦略
第1章 国家ブランドの再構築によるツーリズムの情報発信戦略《島川 崇》
第2章 魅力ある集客資源の新たな発掘と発信─生活文化ツーリズムを中心に《藻谷 浩介》
第3章 集客競争時代における地域マーケティングの課題―「観光立国」に向けた地域戦略《東 徹》
第4章 観光における地域文化提示の問題と「文化の創造」《中村 純子》
第5章 旅主社会形成と新テン・ミリオン計画への期待《寺前 秀一》
第3部 個別課題への取組み
第1章 日本型エコツーリズムの可能性とビジネスのあり方《小林 英俊》
第2章 都市型テーマリゾートの集客戦略─オリエンタルランドのケース《安岡 譲治》
第3章 「京浜臨海部の再生─ツーリズム産業を活用した戦略」(講演録)《講演:岩森 耕太郎氏・三枝 茂樹氏》
第4部 結び
第1章 すべての産業に観光の視点を(講演要旨)《講演:青山 佳世》
第2章 総括《小島 明》
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