太陽光発電はクリーンな新エネルギーとして、技術的に成熟度も高く、地球環境問題への対応を考えると非常に有効なシステムである。しかし現状では、電力会社からの購入電力に較べてかなり高くなり、普及の障害となっている。このような状況を改善するために、設置スペースがかからない住宅の屋根等を活用して、導入普及の先鞭、はずみをつけるために、標記のモニター制度が導入された。
本制度の窓口は(財)新エネルギー財団(略称NEF)が担当している。なお産業用等大規模なものは、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が担当している。
太陽光発電システムのモニター制度として補助対象になるシステムは、(1)住宅に設置されるものであること(戸建・集合住宅、新築・既築を問わない)、(2)余剰電力を電力会社に販売するシステムであること(逆潮流有り)、そして、(3)設置してから3年間運転データ等のモニターをしてもらうこととなっている。
平成6年度の募集は、工事費の2分の1相当を補助(但し、上限として1KW当り90万円、5KWまでを補助対象設備) した。募集の結果、応募が1,066件あったが、予算の制約上抽選により577件が選定された。ちなみに平成7年度は、3KW換算で約1,200件(補助金はKW当り85万円、5KWまで)が予定されている。
国では、こうした助成策の充実に加え、システムが一般 の電気料金並になるような条件を整備すると供に、建築、材料一体型によるコストダウン技術開発等も進めており、こうした施策が相まって、太陽光発電の普及が一層拡大するものと期待している。