2007年2号

退任御挨拶

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 平成13年7月以来務めて参りました専務理事を昨年度末を以って退任致しました。平岩、那須、南理事長の御指導及び皆様からの御支援に対し、厚く御礼を申し上げます。

  この間、80を超える研究プロジェクトに関与して参りました。当研究所が使命としています国際システムの在り方と産業と文化の関わりの分野では、東西冷戦の終結とITの急速な進展に起因するグローバライゼイションに国際及び国内システムが如何に対応するかが問題の中心であったと思います。貧困問題、アジアにおける産業協力、インド、教育問題、NPO、少子高齢化、外国人受け入れ、格差是正問題等を扱ってきました。もう1つの柱である地球規模での資源・環境問題の中心は気候変動問題でした。この間マラケシュアコードの採択、ロシアの批准による京都議定書の発効が実現し、現在の関心は第一約束期間の履行問題とポスト2012年問題に移っています。この関係でも多くのプロジェクトを進めてきましたが、炭素クレジットの会計問題は当研究所が我が国の開拓者の一人であると申せましょう。

  当研究所の研究活動は発足当初より主に競輪資金に支えられてきましたが、競輪の売り上げの低迷に伴い補助金は減少を余儀なくされ、経済産業省や新エネルギー・産業技術総合開発機構等からの受託増に努めて参りました。その結果分野間の研究プロジェクト数がバランスを欠くことになったのは止むを得ないとは言え、残念な気がします。

  昨年、思いがけず(財)2005年日本国際博覧会協会から愛・地球博基本理念継承発展事業の全国事業の承継法人の指名を受け、昨年末の理事会で受諾を決定し、平成19年度から本格的な承継事業の実施が始まります。こうした事情をも勘案し、本年2月末に長年住み慣れた虎ノ門から箱崎に事務所を移転しました。

  この新規事業を加え、当研究所は新たな飛躍の時を迎えようとしています。皆様の当研究所及び蔵元新専務理事に対する一層の御支援をお願いして退任の御挨拶と致します。

 

 

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