(1) |
エネルギー供給分野における対策
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新設のみならず既設設備の更新時にCO2排出量の少ないオプションを導入すれば、大幅な削減が技術的に可能。 |
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多くの方策はSO2、NOX、様々な有機化合物の排出量を低減。
a.
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化石燃料の高効率利用
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電力変換効率の向上(現在の世界平均30%を長期的には60%以上) |
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熱電併給システムによる変換効率の大幅上昇 |
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b. |
低炭素燃料への転換
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c. |
排煙や燃料からの脱炭とCO2 貯蔵
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化石燃料使用の発電所におけるCO2除去・貯蔵 |
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除去したCO2 の枯渇ガス田等での貯蔵 |
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水素を効率的に利用した燃料電池の開発 |
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d. |
非化石燃料源への転換
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原子力エネルギーへの転換 |
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太陽エネルギー、バイオマス、風力、水力、地熱等の再生可能エネルギーへの転換) |
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(2) |
エネルギー使用分野における対策
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世界の多くの地域での技術的な抑制対策や改善された管理方法により、今後20~30年の間でわずかの増分もしくは増分コストなしで現状より10~30%のエネルギー利用効率改善可能。 |
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現在開発されている最もエネルギー変換効率のよい技術を適用すれば、多くの国々で同期間に50~60%のエネルギー利用効率改善が技術的には可能。 |
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改善を実現化するには、将来におけるこれらの技術適用コストの低下、資金並びに技術の移転とともに他の様々な非技術的障害を克服することが必要。
a.
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産業分野の対策例
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コジェネレーション(熱電併給)、エネルギーの段階的(カスケーディング)使用、蒸気回収、高効率機器の使用 |
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原材料の再生 |
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省エネルギー・省資源プロセスの開発 |
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b. |
運輸分野の対策例
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より効率的な駆動系、軽量構造、低空気抵抗設計車両の採用 |
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土地利用パターン・輸送システム・移動パターン |
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ライフスタイルの変更 |
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エネルギー集約度の低い輸送様式への移行 |
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c. |
民生分野の対策例
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建築構造物の断熱化 |
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より効率のよい空調、給湯、照明、器具の利用 |
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(3) |
農業・畜産業・林業分野における対策
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CO2、CH4、N2O 等の排出削減、CO2 吸収拡大の重要な役目を果たす |
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林業でのCO2固定費用は他の緩和策と競争力あり |
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対策例
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現在の森林地域の維持 |
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自然林の再生 |
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森林伐採の減速化 |
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植林地の造成 |
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農林業(agroforestry)の促進 |
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貯蔵作物から発生するCH4の回収 |
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(4) |
政策手段
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最適な政策の組合せは、その政治的な構造や社会的な受容性に依存し、国によって異なる。 |
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温室効果ガスの少ない技術や消費パターン修正の普及をもたらす政策の中に、国際的な合意を必要とするものもある。 |
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政策例
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エネルギー価格戦略(炭素税・エネルギー税導入やエネルギー補助金削減等) |
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他の補助金の削減あるいは撤廃 |
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排出権売買 |
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電力のデマンドサイド・マネージメント |
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最低エネルギー効率基準を含む規制プログラム |
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新技術を利用可能にする研究、開発、実証分析の奨励 |
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先進技術の開発・適用を奨励する市場誘導ならびに実証プログラム等 |
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