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ニュースレター
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1994年7月号 |
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ブレント・スコウクロフト元米国大統領補佐官を迎えての講演会開催去る4月12日、国際文化会館において、「冷戦後の東アジア情勢と日米関係の今後」をテーマにブレント・スコウクロフト元米国大統領補佐官(国家安全保障担当)を迎えて講演会を開催した。 講演は広く冷戦後の世界情勢に及び、この中でスコウクロフト氏は、「米国、EU、ロシア、中国、日本の世界の五大パワーは、弱体化しており強力なリーダーシップが存在しない状況にあり、各国ともナショナリズムを追求する方向に向かっている。こうした状況下にあっては、タイプの異なった国家間の調整が急務であり、このための国連の活用が重要なテーマになっている。カンボジア問題においても国連はその解決に有効に機能したし、日本も大変貢献した。今後の世界的な問題としては、ソ連崩壊とその衝撃の影響への対応、唯一軍事力を増強しつつ国際社会に大国としての地位 を持つグレートパワーとしての中国に、いかに対応していくかなどであり、地域的問題としては、北朝鮮、パキスタンの核問題また、国内の権力闘争と絡むウクライナの核問題などがある。このように様々な問題が複雑に絡み合った現状にあるが、米国、日本をはじめとする主要国や地域が世界情勢の安定に向けて協力していかなければならない」と述べた。 当日は、官界、産業界、大学の有識者の方々に参加をいただいたが、スコウクロフト氏の講演後の質疑では、北朝鮮の核開発問題、中国関係、インド情勢、ハンチントン論文の「文明の衝突」などについて活発に議論された。
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